コンビニ大手のファミリーマートは、セブン銀行との提携により独自デザインの「ファミマATM」の設置とATMサービスの提供を開始したと発表した。
全国の店舗へ約4年かけて約1万6,000台を導入する計画である。
ファミマATM導入開始 全国1.6万台体制へ
ファミリーマートは、セブン銀行との提携に基づき、独自デザインを採用した「ファミマATM」の設置とATMサービスの提供を2026年6月1日から開始した。
両社は2025年9月に基本合意書を締結し、2026年3月にはファミリーマート国内店舗へのATM設置契約を正式に締結していた。
これに基づき、全国のファミリーマート店舗(AFC※1店舗を除く)へ順次導入を進め、約4年で約1万6,000台の設置を目指す。
新たなATMでは、現金の入出金に加え、各種キャッシュレス決済への現金チャージ機能を提供する。
また、セブン銀行の「+Connect(プラスコネクト※2)」を通じて、各種手続きや認証機能などのサービスにも対応する。
ATM本体はファミリーマートのブランドカラーである緑色を基調とした専用デザインが採用されている。
同社は、日常の買い物の合間に多様なATMサービスを利用できるようにすることで、ユーザーの利便性向上と店舗価値の向上を目指すとしている。
さらに同社は、3,000万ダウンロードを突破したスマートフォン決済アプリ「ファミペイ」と全国約1万6,400店舗のネットワークを活用し、今後も独自の金融サービスを拡充していく方針を示している。
※1 AFC:特定地域において、フランチャイズ本部として店舗展開を行う権利を株式会社ファミリーマートから与えられた現地法人。
※2 +Connect(プラスコネクト):セブン銀行が提供するATM連携サービス。ATMを活用した本人確認や認証、各種申請手続きなどを実現する仕組み。
コンビニ金融化が加速 利便性向上と課題
今回の取り組み最大のメリットは、コンビニが単なる小売店舗から金融サービスの接点へと進化する点だろう。
利用者は買い物のついでに現金の入出金やキャッシュレス決済へのチャージを行えるため、日常生活における利便性はさらに高まると考えられる。
また、ファミリーマートにとっても来店機会の創出につながる可能性がある。
ATM利用を目的とした来店が購買行動へ結び付けば、店舗全体の収益向上にも寄与するだろう。
特にファミペイとの連携が進めば、決済、ポイント、金融サービスを一体化した独自経済圏の形成も期待できる。
一方で、リスクも存在する。
国内ではキャッシュレス決済比率が上昇を続けているため、将来的に現金利用が減少すればATM需要が縮小する可能性がある。
また、金融サービスの高度化に伴い、サイバーセキュリティ対策やシステム障害時の対応体制への投資も欠かせなくなるだろう。
とはいえ今後は、ATMを単なる現金端末としてではなく、本人確認や行政手続き、デジタル金融サービスの窓口として活用する動きは広がる可能性がある。
今回のファミマATM導入は、コンビニ業界における新たな競争の起点になるかもしれない。
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