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データセンター冷却をAI最適化 三井情報と富士電機が包括協業で省エネ基盤構築

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2026年5月27日、三井情報株式会社と富士電機株式会社は、データセンターのエネルギーマネジメント領域における包括協業の開始を発表した。両社は冷却効率最適化サービスを共同展開し、生成AI普及で急増する電力需要と熱負荷への対応を強化する方針である。

AI連動冷却でデータセンター最適化へ

今回の協業は、富士電機のエジェクタ冷却機(※1)と、三井情報の空調制御・シミュレーション技術、さらにプライベートAI基盤を統合し、データセンター全体のエネルギー効率を最適化する点に特徴がある。従来のコンプレッサ依存型冷却とは異なり、電力消費を抑えながら排熱を活用する新たな冷却アーキテクチャの実装を狙うものだ。

富士電機の技術は、圧縮機を用いないエジェクタ構造により冷媒圧縮に必要な電力を削減しつつ、40℃以上の排熱を利用した温度差制御を可能にする。加えて低GWP冷媒を採用することで環境負荷の低減にも寄与する。一方、三井情報は空調最適制御「GrEenM2」を中心に、長年の運用知見と制御ロジックを活用し、IT機器の負荷変動と空調設備の運転を連動させる仕組みを構築する。

背景には、生成AIやクラウドサービスの拡大による世界的な電力消費増がある。IEAの推計では、データセンターの電力需要は2030年に約945TWhへ達し、現在の約2倍規模になる見通しだ。こうした状況は冷却需要の急増を招き、設備単体の効率化だけでなく、IT・OT(※2)を横断した統合制御の必要性を高めている。

※1 エジェクタ冷却機:圧縮機の代わりにエジェクタを用い、排熱を活用しながら冷却効率を高める技術。
※2 OT(Operational Technology):工場や設備などの制御技術領域であり、ITと統合されることで高度な運用最適化が可能となる一方、セキュリティリスク管理も重要となる。

統合制御がもたらす効率化と課題

今回の取り組みは、データセンター運用を「設備単体の省エネ」から「システム全体の最適化」へと押し上げる可能性がある。AI制御と熱エネルギー技術の組み合わせにより、電力ピークの平準化や再生可能エネルギーの活用余地が広がり、長期的には運用コスト低減につながるメリットとなり得る。

一方で、制御の高度化はブラックボックス化につながる可能性がある。特にOT領域との統合が進むほど、サイバー攻撃時の影響範囲は拡大し、運用の透明性やセキュリティ確保が重要な論点となる。また、AI依存度が高まることで、現場判断の役割や冗長性設計の在り方についても見直しが必要になる可能性がある。

それでも、データセンターの電力制約は今後のデジタル社会の成長に影響する重要な制約条件となる。そのため、今回のような異業種連携モデルは今後広がっていく可能性がある。エネルギーとAI制御を統合したインフラ設計は、次世代データセンターの一つの方向性として注目される。

三井情報 プレスリリース

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