株式会社つみきは、Filmarksリバイバル上映プロジェクトとして展開する『時をかける少女』公開20周年記念上映において、新たに4DX上映と35mmフィルム上映を実施すると発表した。
4K版上映に続き、全国規模で上映形態を拡大するアニバーサリー企画として展開される。
『時をかける少女』20周年で4DXと35mm上映実施
つみきは2026年5月27日、2006年公開のアニメ映画『時をかける少女』について、公開20周年を記念した追加上映企画を発表した。
2026年7月3日から全国165館で4K版上映を開始し、さらに8月21日からは全国51館で2週間限定の4DX上映を実施する。
4DX上映では、主人公・真琴のタイムリープ演出に連動し、座席の動きや風、水、香りなどの特殊効果が加わる。上映には4K素材が使用されるが、劇場設備によっては2K上映になる場合もあるという。
4DX限定の入場者特典も予定されており、詳細は後日発表される見通しだ。
加えて、2006年公開当時のフィルムを使用した35mmフィルム上映も決定した。上映館は東京の新文芸坐と兵庫の元町映画館で、フィルム特有の質感をそのまま体験できる企画として展開される。
『時をかける少女』は筒井康隆の小説を再構築した青春アニメ作品で、2006年に公開された。監督は細田守氏、制作はマッドハウスが担当している。
日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を受賞したほか、海外映画祭への出品実績も多く、国内外で高い評価を受けてきた作品である。
体験型上映拡大で映画館回帰につながる可能性も
今回の上映企画は、映像配信サービスが一般化する中で、映画館ならではの体験価値を再提示する動きとして注目できる。
特に4DX上映は、自宅視聴では再現しにくい没入感を打ち出せるため、劇場鑑賞の動機づけにつながる余地がありそうだ。
一方で、4DXは追加料金が必要になるため、通常上映よりも鑑賞コストが上がる点は課題になり得る。
また、上映期間が2週間限定であることから、地域によっては鑑賞機会が限られる状況も想定される。人気作品であっても需要と供給のバランスには差が生じるかもしれない。
35mmフィルム上映については、デジタル世代の観客にとって新鮮な体験になる可能性がある。フィルム独特の粒子感や色味を求める映画ファンも多いと考えられるため、作品公開当時の空気感を追体験できる点は大きな特徴と言えるだろう。
ただし、上映可能な設備やフィルム保存には制約も多く、実施館が限定される状況は今後も続くと見られる。
近年はアニメ作品でもリバイバル上映の規模が拡大しており、単なる再上映ではなく、付加価値型イベントとして展開される事例が増えつつある。
今回の『時をかける少女』20周年企画も、その流れを象徴する取り組みとして、今後の映画興行施策に影響を与えるものになるかもしれない。
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