共同通信は、米宇宙開発企業スペースXがテキサス州でAI向け半導体工場に初期投資550億ドルを投じる計画だと報じた。
総投資額は最大1190億ドルに達する可能性がある。
スペースX、AI半導体工場に巨額投資へ
2026年5月7日、共同通信は、米実業家イーロン・マスク氏が率いるスペースXが、米南部テキサス州で人工知能向け半導体工場の建設を計画していると報じた。
初期段階の投資額は550億ドル、日本円で約8兆6千億円に上るとされる。
計画は、マスク氏が表明している「テラファブ(※)」構想とみられる。
追加投資を含めた総投資額は最大1190億ドルに達する可能性があり、AI時代の計算基盤を支える半導体製造体制の構築を視野に入れた動きと位置づけられる。
建設予定地とされるのは、テキサス州グライムズ郡である。
同郡が公表した資料によって判明したもので、スペースXは建設に向け、郡に対して固定資産税の減免措置を申請している。
郡当局は6月に公聴会を開く予定だが、現時点で具体的な建設日程などは明らかになっていない。
※テラファブ:AI向け半導体などを大規模に製造する巨大工場構想を指す表現。大量の計算資源を必要とするAI開発を支える製造基盤として注目される。
AIインフラ競争の主戦場が製造へ
今回の計画が実現すれば、AI開発に欠かせない半導体供給を、自社または関係事業の成長戦略に近い形で確保する動きとして注目できる。
AIの高度化には膨大な計算資源が必要であり、その基盤となる半導体の調達力は、企業競争力を左右する重要な要素になりつつある。
一方で、初期投資だけで約8兆6千億円という規模は極めて大きく、追加投資を含めれば財務面や地域経済への影響も無視できない。
固定資産税の減免措置を申請している点からも、事業者側の投資負担と自治体側の誘致メリットのバランスが今後の焦点になるだろう。
本投資計画のメリットとして、雇用創出や関連産業の集積、米国内でのAI半導体供給力の強化が期待できる。
反面、建設日程が未定である以上、計画の実行可能性や採算性には不透明さも残ると言える。
今後は6月の公聴会を通じ、地域社会への影響や優遇措置の是非が論点となりそうだ。
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