三井不動産と野村不動産が、日本橋一丁目中地区の再開発街区を「東京ミッドタウン日本橋」として展開すると発表した。
高さ約284mの複合タワーを中心に、商業、オフィス、ホテル、住宅を集積し、日本橋の再開発は新たな段階へ進む。
東京ミッドタウン日本橋始動
2026年4月21日、三井不動産と野村不動産は、日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業の全体街区名称を「東京ミッドタウン日本橋」に決定したと発表した。
本事業は日本橋川沿いの再開発一帯「日本橋リバーウォーク」の第一弾に位置付けられ、2026年9月末に竣工し、2027年秋にグランドオープンする予定である。
六本木、日比谷、八重洲に続く4つ目の東京ミッドタウンとなる。
街区はAからDの4区画で構成され、中核となるC街区には地上52階、地下5階、高さ約284mの「日本橋野村三井タワー」を整備する。
C街区の延床面積は約37万4,800平方メートルにのぼり、オフィス、商業施設、ホテル、賃貸住宅、MICE施設(※)、駐車場などを集積する計画だ。
東京メトロ銀座線・東西線、都営浅草線の日本橋駅に直結し、三越前駅や東京駅からのアクセスも見込んでいる。
さらに、既存の「日本橋一丁目三井ビルディング」も街区に組み込み、低層部の「COREDO日本橋」は2026年10月をもって閉館し、2027年秋に「東京ミッドタウン日本橋」の商業ゾーンとして再開する。
C街区の高層部には、ヒルトン最上級ブランドの「ウォルドーフ・アストリア東京日本橋」が入る予定で、全197室の客室に加え、アジア太平洋地域初となる同ブランド名を冠したレジデンスも整備される。
※MICE施設:企業会議、展示会、国際会議、イベントなど、多人数の集客や交流を目的とした施設の総称。都市の国際競争力やビジネス交流機能を高める役割を持つ。
水辺再編で都市機能が進化
今回の開発は、日本橋の歴史的な商業集積に、水辺空間と大規模都市機能を重ねる点が特徴的だ。オフィス、商業、ホテル、住宅、交流機能を一体化することで、働く、滞在する、住まう、人が集うという都市活動が一つの街区に集約されることになる。
日本橋駅直結という利便性も踏まえると、国内外の企業や来街者を呼び込む効果も期待できそうだ。
一方で、街の再編は既存施設の役割や地域の景観変化も伴うだろう。
COREDO日本橋の閉館と刷新は象徴的な動きであり、従来の街の記憶をどう継承しながら新ブランドへ移行するかが課題となり得る。
首都高速道路の地下化とあわせて日本橋川沿いの景観が変われば、この地域は都心の水辺活用を示す新たなモデルとなる可能性がある。
東京ミッドタウン日本橋は、日本橋再生と東京の都心開発の方向性を映す重要案件と言えそうだ。
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