TORICOが、暗号資産投資の一環としてEthereumの追加取得を行ったと発表した。これにより、同社のETH総保有量は2617ETHを超えた。
TORICO、ETH追加取得で保有2617超に
TORICOは2026年4月15日、イーサリアム55.6902ETHを約2052万円で取得したと、同月16日に公表した。
平均取得単価は約36.8万円であり、今回の取得を含めた総保有量は2617.6870ETHに達している。累計取得額は約11.3億円、平均取得単価は約43.2万円となる。
同社は暗号資産投資事業の一環として、調達資金を順次イーサリアムの取得に充てている。
資金は第11回新株予約権による調達を原資としており、順次ETHへ配分しているという。保有資産は国内大手取引所との連携により安全に管理される一方、海外アドバイザーや金融プロトコルを活用した運用高度化も進めるとしている。
さらに同社は、保有資産を単に保持するだけでなく、ステーキング(※)などを通じて収益化する方針を明確化している。
暗号資産を事業用資産として活用する「稼ぐトレジャリー」とすることで、中長期的な企業価値向上を目指している。
なお、現時点で当期業績への具体的影響は未定とされている。
※ステーキング:ブロックチェーンネットワークに資産を預けることで、取引検証への参加報酬として利回りを得る仕組み。暗号資産を活用した代表的な収益化手法の一つ。
収益機会拡大と価格変動リスクの両面
暗号資産を企業財務に組み込む動きは、資金運用の多様化という観点で一定の合理性があると言える。
特にイーサリアムはステーキングを通じて利回りを得られるため、従来の低金利環境下における余剰資金運用と比べ、収益機会の拡張につながる可能性がある。
また、Web3領域への関与を示すシグナルとして、企業価値のストーリー形成にも寄与し得る。
一方で、最大のリスクは価格変動の大きさだろう。ETHは市場環境や規制動向に強く影響を受ける資産であり、短期間で評価額が大きく上下する特性を持つ。
このため、含み損の発生や財務指標の変動が企業評価に影響を与える可能性は否定できない。
加えて、暗号資産に関する会計・税制の不確実性も長期的な課題として残りそうだ。
今後は、運用手法の高度化とリスク管理の精度が企業間での差別化要因になると考えられる。
TORICOの取り組みが成功すれば、日本企業における「稼ぐトレジャリー」モデルの先行事例となり、同様の戦略を採用する企業が増加する可能性がある。
一方で、市場環境次第では慎重姿勢が強まるシナリオも想定されるため、普及のスピードは外部要因に左右されそうだ。
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