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金融庁、日立製作所が申請したマネロン情報連携の実証実験を支援

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金融庁は「FinTech実証実験ハブ」における新たな支援案件を公表した。暗号資産を対象としたマネーロンダリング対策の共同情報連携を検証するもので、日立製作所を中心とする枠組みを支援する。

業界横断のAML連携を検証

2026年2月27日、金融庁が支援を決定したのは、株式会社日立製作所を申込者とする実証実験である。
参加金融機関・事業者には、あおぞら銀行、GMOコイン、ビットバンク、楽天ウォレット、JPYC、Chainalysis Japan、ディーカレットDCP、日本電気などが名を連ね、企業名非公表3社も加わる連携体制が構築された。

実験の内容は、暗号資産等に関するマネー・ローンダリング対策(AML※)について、民間事業者が共同で情報連携を行う新たな枠組みの有効性および法的論点を検証するというものだ。

想定期間は2026年3月から5月までの約3か月間である。
金融庁は、実証終了後にコンプライアンスや監督対応上の論点、一般利用者向けサービス提供時の法令解釈に関する実務上の整理事項を含め、結果をウェブサイト上で公表する予定だ。

なお本件は、FinTech実証実験ハブとして13件目の支援案件となる。

※マネー・ローンダリング対策(AML):犯罪収益の移転・隠匿を防止するための顧客確認、取引監視、疑わしい取引の届出などの枠組み。暗号資産分野では越境性と疑似匿名性が課題とされる。

信頼性向上と統制強化の行方

本実証の最大のメリットは、業界横断でのリスク情報共有により、不正資金の流れを立体的に把握できる可能性がある点だろう。
個社単位では検知が難しい分散的な取引も、連携によって可視化が進めば、利用者保護と市場の透明性向上につながると考えられる。
国際基準との整合性を高める効果も期待できそうだ。

一方で、データ共有の範囲や管理方法を誤れば、プライバシー侵害や情報漏えいリスクが顕在化しかねない。
複数主体が関与する以上、責任分界やガバナンス設計が不明確なままでは、運用負担の増大やコスト上昇を招く懸念もある。

将来的には、実証結果を踏まえたガイドライン整備や標準化の議論が進む可能性がある。
ただし、制度化には慎重な法的整理が不可欠であるため、直ちに義務化へ進むとは限らない。
今回の取り組みは、日本の暗号資産規制が「個社対応」から「協調的監視」へ移行する試金石となりそうだ。

金融庁 報道発表資料

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