生成AIパスポート試験、10月は過去最多2万6230名が受験

2025年11月13日、一般社団法人生成AI活用普及協会(GUGA)は、10月に実施した「生成AIパスポート試験(※)」の結果を発表した。国内での受験者数は過去最高の2万6230名に達した。
生成AI資格、10月試験で過去最多受験者を記録
GUGAが発表した「2025年10月 生成AIパスポート試験」では、受験者数が前回2025年6月実施時の約2.4倍となる2万6230名に達した。合格者は2万529名で、合格率は78.27%と前回(77.14%)から大きな変化はなかった。これにより、累計受験者数は5万3729名、累計有資格者数は4万1820名となっている。
生成AIパスポートは、AIの基礎知識や簡易的な活用スキルの可視化を目的とした資格制度である。特徴は“生成AIリスクの予防”に重点を置き、情報漏えいや権利侵害などの注意点まで網羅している点だ。
受験者は、生成AIの基本概念や活用方法を学ぶだけでなく、実務上必要なリスク管理スキルも学習できる。
試験はオンライン(IBT方式)で60分、問題数は60問。受験費用は一般1万1000円、学生は5500円で、企業・団体向けの団体割引も用意されている。
次回試験は2026年2月1日~28日に予定されている。
※生成AIパスポート:生成AIに関する基礎知識、活用スキル、リスク管理能力を測定する資格制度。情報漏えいや権利侵害など、実務上の注意点も体系的に学べる。
資格普及が促すAIリテラシー向上とリスク管理の課題
生成AIパスポートの受験者増加は、個人や企業におけるAI活用意識の一つの指標となると考えられる。資格取得により、業務でのAI活用能力やリスク認識の最低ラインを可視化でき、採用や社内教育での指標として活用可能だ。
一方、資格だけでは高度なAI運用能力や複雑なリスク対応を保証するものではなく、過信による情報漏えいや誤用のリスクは残る。
今後は、資格制度が最新の生成AI技術や法規制動向に合わせて改訂されることで、学習内容の実務適用性はより高まる可能性がある。
また、AIリテラシーが組織全体で底上げされれば、企業のDX推進や個人のキャリア形成にプラスの影響を与えることも期待される。
資格取得を単なる学習証明にとどめず、業務運用やリスク管理と組み合わせることが、生成AI活用を効果的に進める上で重要な要素となるだろう。
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