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イーサリアム、zkEVMをL1へ統合 ZKバリデータ仕様も提示

PlusWeb3 編集部
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2025年7月10日、イーサリアム財団は、ゼロ知識証明(ZK)をネットワークの全層に統合する方針を発表した。第一弾として、メインネットにzkEVMを導入する方針を明らかにした。

zkEVMをメインネット統合へ バリデータ仕様にも新提案

イーサリアム財団は、メインネット(L1)にzkEVM(※)を導入し、ゼロ知識証明(ZK)技術をネットワークのあらゆる層に組み込む新たなロードマップを発表した。
ZKとは、情報の中身を明かさずに真偽を証明できる暗号技術で、プライバシー保護やスケーラビリティの向上に寄与する。

この実装では、従来のようにトランザクションを再実行して状態を検証するのではなく、「ZKクライアント」を採用する。バリデータはzkEVMが生成した証明をステートレスに(再計算不要で)検証できるため、処理効率と耐障害性の両立が期待されている。

zkEVMはEVM互換を維持しながら、複数のzkVM実装から証明を生成可能で、従来のGethやNethermindといったクライアントが担ってきた「多層防御」の考え方をZK技術にも適用できる設計とされる。

イーサリアム財団の開発者であるソフィア・ゴールド氏は、当初はzkクライアントを実行するバリデータは少数になると予想した上で、徐々にセキュリティの高さが証明されていくだろうと述べた。

さらに、イーサリアム財団は個人バリデータ(ソロステーカー)によるZK参加を想定し、10kW未満の家庭用電力でもリアルタイム証明が可能なハードウェア仕様の暫定条件を提示した。これにより、家庭からでもメインネット検証に参加できる環境整備が進む見通しだ。

現在、ポリゴン(POL)などのL2ソリューションでもzkEVMが導入されており、ZK証明を巡る性能競争は加速している。

※zkEVM:ゼロ知識証明(ZK)を活用したイーサリアム仮想マシン。EVM互換性を維持しつつ、ZKによりトランザクションの正当性を効率的に証明できる。

ZK採用で進む分散化と性能向上 普及には仕様統一が鍵

zkEVMの導入は、イーサリアムをZK技術の中核基盤へと押し上げると同時に、分散性や拡張性の観点でも意義深い。とりわけ、個人ユーザーの家庭環境でもZKバリデータとして参加できる構造は、中央集権的なネットワーク構造を避け、健全な分散化を促進する可能性がある。

また、ZKクライアントの導入により、既存のバリデーション手法と比較して電力効率や検証速度の面でも大きな改善が見込まれる。証明のサイズがコンパクトである点も、ネットワーク全体の帯域使用量やストレージ要件の削減に貢献すると期待される。

一方で、導入初期段階ではバリデータ数の偏りや、複数のzkVM間での証明の互換性、生成ロジックの透明性など、運用上の課題も考えられる。特に、ZK証明の正当性を数学的に検証するプロセスは高度な知識と体制を要し、財団による監査や報奨制度の運用が重要となるだろう。

それでも、ZK技術をネイティブに組み込んだメインネット構成は、イーサリアムの将来像を大きく変える可能性を秘めている。L2の外部依存を減らし、L1自体の拡張性を飛躍的に高める選択肢として、今回のzkEVM統合は大きな意味を持つだろう。

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