2026年10月15日、日本国内において、株式会社ZOZO NEXTとAVITA株式会社がヒューマノイドロボットに特化した衣服の共同研究に向けた基本合意書(MOU)を締結したと発表した。今後は詳細を協議し、2027年1月の共同研究開始を目指す方針である。
ヒューマノイドロボットに特化した衣服の共同研究に向けたMOU締結
2026年10月15日、株式会社ZOZO NEXTとAVITA株式会社は、ヒューマノイドロボット(以下、ヒューマノイド)に特化した衣服に関する共同研究に向けた基本合意書(MOU)を締結した。今後は両社で研究テーマの詳細について協議を進め、2027年1月の共同研究開始を目指すとしている。
近年、AIやロボティクス技術の進展に伴い世界各国でヒューマノイドの開発が進んでおり、日本政府も2026年に「AIロボティクス戦略」を策定した。2040年までに小売や宿泊業など18分野でAIロボットを1,000万台規模で導入する目標を掲げ、社会実装に向けた動きが加速している。しかし、人間とは関節の動きや外装、発熱などの特性が異なるヒューマノイドには、人間用の衣服をそのまま着せることはできない。
こうした背景のもと、ZOZO NEXTが有するスマートテキスタイル(※)をはじめとする素材技術や縫製・パターン設計の知見と、AVITAが持つロボットの実機データやコミュニケーションの知見を融合させる。両社はこの協業により、ヒューマノイドの特性に適した素材や衣服の設計手法を確立し、ロボットのファッションという新たな分野を開拓していく計画である。
※スマートテキスタイル:エレクトロニクスや先端素材の技術を組み込み、温度変化による変色や発光、音声の発生などの機能を持たせた次世代の布地・織物技術のこと。
ロボットファッションがもたらす革新と、技術的ハードルに向き合う未来
今回の共同研究は、人と接する場面で活躍するロボットの可能性を大きく広げるメリットを持つと言える。接客や介護などの現場において、衣服に周囲の意図を伝えたり接触を感知したりする機能を持たせることができれば、ロボットの安全性や円滑なコミュニケーション能力は飛躍的に向上するはずだ。
一方で、ロボット特有の発熱や複雑な構造に対応する素材選定、さらには着崩れを防ぐための高度な設計など、クリアすべき技術的課題は少なくない。耐久性を維持しながら多機能を組み込むことは容易ではなく、実際の運用に耐えうる製品化までのハードルは高いとみられる。
それでも、ロボットの社会実装が本格化する未来において、外観や機能を最適化する衣服の重要性は高まっていく見込みである。両社がロボットファッションという未知の領域を切り拓くことで、人とロボットが共生する社会の実現に向けた新たなスタンダードが確立されていく可能性がある。
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