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ソフトバンク、5G商用網にAI導入 通信効率最大25%向上を実証

PlusWeb3 編集部
PlusWeb3 編集部 Web3・AI専門メディア

ソフトバンクとエリクソン・ジャパンは、日本の5G商用ネットワークでエリクソンの「AI in RAN」を実証したと発表した。
スペクトル効率は最大約25%、下りユーザースループットは最大約50%向上し、RANへのAI直接適用の有効性を確認した。

5G商用網でAIが通信性能をリアルタイム最適化

2026年8月20日、ソフトバンクとエリクソン・ジャパンは、ソフトバンクの5G商用ネットワークで、エリクソンの「AI in RAN」が備えるAIネイティブ・リンクアダプテーション用スケジューラーの有効性を実証したと発表した。
基地局のベースバンド装置上でAIをリアルタイムに動作させ、無線環境やトラフィックの変化に応じて最適な下り伝送レートを選択する仕組みである。

背景には、生成AIやAIアシスタント、自律型エージェントなどの普及に伴う通信需要の複雑化がある。
ソフトバンクは評価エリアの要件定義を担い、エリクソンは実ネットワークデータを用いたモデル学習や実装、チューニングを担当した。

評価の結果、従来技術と比較してスペクトル効率(※1)が最大約25%、下りユーザースループットが最大約50%向上した。
さらに全評価エリアで両指標が平均約10%改善し、異なる環境でも一貫した性能向上を確認している。

従来のリンクアダプテーション(※2)は、オフライン分析や静的なパラメーター設定を基にしたルールベースのアルゴリズムが中心だった。
今回の方式では、AIモデルが複雑に変化する無線環境を学習・推論し、セル境界や混雑エリアでの通信安定化、既存周波数帯域におけるトラフィック収容能力の拡大を図る。

両社は今後もネットワーク性能の向上とAIネイティブRANソフトウエアの進化を進める方針だ。

※1スペクトル効率:限られた周波数帯域で、どれだけ多くのデータを効率よく伝送できるかを示す指標。数値が高いほど、同じ周波数資源でより多くの通信を処理できる。

※2リンクアダプテーション:電波状況や通信品質に応じて通信条件を調整し、速度や安定性を最適化する技術。

既存設備を生かす一方、AI運用の信頼性が課題に

RANへのAI導入が広がれば、基地局や周波数を単純に追加するだけでなく、既存のネットワークリソースを効率的に使って通信品質を高められる可能性がある。
特に生成AIの普及で大容量かつ変動性の高いトラフィックが増える中、混雑時の通信速度や安定性を維持しやすくなる点は大きなメリットと言える。

一方、ネットワーク制御をAIへ委ねる範囲が拡大するほど、モデルの学習品質や推論精度、データ管理、想定外の環境での安定動作が重要になるだろう。
通信インフラには高い信頼性が求められるため、性能向上だけでなくセキュリティや継続的な監視体制も欠かせないはずだ。

将来的には、5G-Advancedや6Gにおいて、ネットワーク自体が環境を把握してリアルタイムに最適化する仕組みが重要になると考えられる。
今回の成果は、AIを通信サービス上で利用する段階から、通信基盤そのものへ組み込む方向への転換を示す事例であり、AI時代のモバイルネットワーク高度化を後押しする契機となるかもしれない。

ソフトバンク株式会社 プレスリリース

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