日本の東芝は、産業用ドローンを手掛けるProdroneと国産迎撃ドローンの技術連携を開始した。防空関連技術と自律飛行技術を組み合わせ、無人機への対処能力、量産性、供給安定性の向上を目指す。
東芝とProdroneが迎撃無人機を共同開発
2026年7月31日に発表された今回の連携では、東芝が防衛装備品で培ったシステム開発力と、Prodroneの機体設計・自律飛行制御技術を組み合わせる方針が明らかになった。
偵察や攻撃に使われる無人機への対処需要が高まるなか、両社は国産迎撃ドローンの迅速な開発体制を構築する方針だ。
東芝は、レーダシステム、防空システム、指揮統制システムに関する技術を提供する。さらに、防衛装備品の開発・製造で蓄積した品質保証、法令対応、システムインテグレーション(※)の知見を生かし、防衛用途で求められる高い信頼性の確保を担う。
一方、Prodroneは産業用ドローンの研究開発や量産で得た機体技術を投入する。自律飛行制御を含む無人機関連技術と、スタートアップならではの開発速度や柔軟性を組み合わせ、実用化までの期間短縮につなげる考えである。
両社は民生技術を防衛分野へ応用し、コスト競争力と量産性の向上も狙う。国産部品を基本としたサプライチェーンを整備し、海外調達への依存を抑えながら、安定供給できる体制の確立を目指す。
※システムインテグレーション:複数の機器やソフトウェア、通信基盤を組み合わせ、全体として一つの目的を果たすシステムに統合すること。防衛分野では相互運用性や安全性の確保も重要となる。
量産性向上に期待、実戦運用には課題も
国産迎撃ドローンの開発が進めば、比較的低コストな無人機への対処手段を国内で確保できる可能性がある。高価な迎撃ミサイルだけに依存しない選択肢が増えれば、脅威の規模や種類に応じて装備を使い分けやすくなり、防空体制の柔軟性向上につながると考えられる。
また、国内企業を中心に部品調達から製造、保守までを構築できれば、緊急時の供給途絶リスクを抑えられる。民生ドローンで培われた量産技術を活用することで、開発費や運用費の削減が進む余地もあるだろう。
ただし、迎撃ドローンには高速で移動する標的の探知、識別、追尾に加え、通信妨害下での自律性や誤認防止が求められる。都市部や重要施設周辺で運用する場合は、落下物や電波干渉など周辺被害への対策も欠かせない。
今回の発表は技術連携の開始段階であり、配備時期や性能、運用方法は明らかにされていない。今後は試験評価を通じて信頼性と費用対効果を示せるかが焦点となるだろう。
成果が実用装備へつながれば、日本の防衛産業における大企業とスタートアップの協業モデルとしても注目を集めそうだ。
Prodroneと防衛分野における国産迎撃ドローンの技術連携を開始
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