国内暗号資産取引所Zaifは、ミライキャピタルホールディングスとの共同検討を開始すると発表した。ビットコインを売却せずに活用できる新たなレンディングサービスの実現可能性を探り、長期保有する利用者向けの新たな選択肢の提供を目指す。
Zaif、BTCレンディング新サービスを共同検討
Zaifは2026年7月27日、暗号資産レンディングサービス「RENKIN」を運営するミライキャピタルホールディングスと業務提携に向けた共同検討を開始すると発表した。
Zaifの利用者が保有するビットコイン(BTC)を売却せずに活用できる新サービスの実現可能性を探る取り組みであり、Web3事業の成長戦略の一環として位置付けている。
背景には、世界的にビットコインを長期保有する動きが広がっていることがある。
米国では暗号資産ETF(※)の普及や企業・機関投資家による保有拡大が進み、日本でも長期保有を選択する投資家が増えつつある。
一方で、保有資産を売却せず有効活用できる機会は限られており、新たな運用方法への需要が高まっている。
今回同社が検討するサービスでは、保有するビットコインを貸し出し、貸借料の獲得を目指す仕組みが想定されている。
ただし、具体的なサービス内容や条件は現時点では決まっておらず、提供開始も確定していない。Zaifは資産保全とリスク管理を最優先に検討を進める方針であり、サービス提供の可否を含め慎重に判断すると説明した。
Zaifの石原直樹代表取締役社長は今回の共同検討について、自社開発に伴う時間やリスクを抑えながら長年築いてきた顧客基盤を成長領域へつなげる挑戦だとコメントした。
ミライキャピタルホールディングス代表取締役社長の武田恭治氏も、「RENKIN」で培った知見や実績を生かし、Zaif利用者に信頼されるサービスの実現に向けて検討を進めるとしている。
※暗号資産ETF:暗号資産の価格に連動する運用成果を目指す上場投資信託。証券取引所で売買できるため、現物を直接保有せずに価格変動への投資機会を得られる金融商品。
長期保有層の選択肢拡大と今後の課題
保有するビットコインを売却せず運用できる選択肢が増えれば、長期保有を前提とする利用者にとって資産活用の幅が広がる可能性がある。
値上がり益だけでなく、貸借料という形で収益機会を得られる仕組みが整えば、保有戦略の多様化にもつながりそうだ。
一方で、レンディングには価格変動だけでなく、貸出先の信用や運営体制など複数のリスクも伴う。利用者が安心して活用するためには、資産管理の透明性やリスクに関する十分な説明が求められるだろう。
また、法制度の見直しによっては、サービス内容や運用方法に調整が必要になる場面も考えられる。
国内の暗号資産市場では、単なる売買機能だけでなく、保有資産を活用するサービスの充実が競争力の一つになりつつある。
今回の共同検討が具体的なサービスへ発展するかどうかは今後の協議次第だが、取引所の付加価値を高める取り組みとして注目を集めることになりそうだ。
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