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【Braintrust】NASAやNike等の大企業も利用する、DAO型クラウドソーシングサービスの正体とは?

この記事では分散型のクラウドソーシングサービスとして話題の「Braintrust」を解説します。Web2.0の既存サービスをweb3に置き換えた事例として、すでにある程度の実績を出しているサービスなので非常に勉強になると思います。

目次

Braintrustとは?

「Braintrust」は分散型のフリーランスの仕事マッチングサービスです。

https://www.usebraintrust.com/ より

既存サービスで言えば、ランサーズやクラウドワークスのようなクラウドソーシングサービスと同じです。このフリーランスと企業をマッチングさせる機能をDAOで行う取り組みをしているのが「Braintrust」です。

現状、まだ運営会社は存在し、明確なDAOではありませんが、DAOを目指して運営されており、すでに独自通貨の発行やトークンエコノミクスの運営がスタートしています。

web3と聞くと、まだまだ小難しいサービスが多い印象かもしれませんが、Braintrustはすでに既存サービス(しかも需要が大きい領域)をDAO化させる取り組みを実施し、一定うまくワークし始めている先進的な事例です。

では、その仕組みを見ていきましょう。

Braintrustマッチングの仕組み

根本にある「仕事を探しているフリーランス」と「仕事を依頼したい企業」をマッチングさせるサービスであることは、既存サービスと変わりありません。

その”マッチング”に独自トークン($BTRST)を活用することで、DAO化を目指し、且つフリーランスにとって優しい形を目指しています。

既存サービスと異なる点は3つあります。

  • 独自コイン「BTRST」が存在する。
  • フリーランスが受け取る報酬に仲介手数料が発生しない(クライアント側からの報酬を100%受け取れる)。
  • 仕事の仲介人「コネクター」が存在する。

フリーランスファーストの仕組み

まず特徴的なのは「仲介手数料が発生しない」ことです。Braintrustは徹底してフリーランスファーストの仕組みが導入されています。

一般的なクラウドソーシングサービスは案件成立時に仲介手数料が発生します。例えば、100万円の案件が決まったら20%の20万円がサービス手数料として引かれ、80万円が報酬になるなど、です。手数料はサービスによって異なりますが、それなりの金額が手数料として発生します。

例えば、ランサーズであれば、16.5%が手数料として引かれます。

システム手数料の詳細を教えてください より

マッチングに手数料がかかるのはWeb2.0の世界では普通のことです。フリーランスの立場からすれば嫌かもしれませんが、サービスの運営にかかる資金やサービス側が企業側を集めていることを考えると、集客代行費用とも言えますので、個人的には決して法外な手数料ではないとは考えています。

しかし、フリーランスファースト、そしてDAO化を掲げるBraintrustはフリーランスへの報酬の手数料が0%です。企業側から支払われた契約金額の100%が支払われます。

https://www.usebraintrust.com/whitepaper より

しかも、前払金として契約金額の50%が独自トークンBTRSTで、最初にフリーランスに支払われます。こういった仕組みもフリーランスファーストな仕組みと言えます。

コネクターの存在

そして、既存のクラウドワークスにはない概念が「コネクター」の存在です。

といっても、そこまで難しい存在ではなく”仲介人”のことです。フリーランスと企業をマッチングさせる存在です。例えば、企業側の求人に対してBraintrust内に適切なフリーランスがいない際に外部からフリーランスを呼んできてマッチングさせます。逆もまた然りです。

なぜこの仕組みが必要なのかと言えば、「サービスを分散化させると(サービス提供者がいなくなるので)、ユーザー(フリーランスと企業)を増やす人がいなくなるから」です。

マッチングの仕組みだけあっても、そこに企業の登録とフリーランスの登録がなければ機能しません。そして、その数が増え続けないとワークしません。しかし、増やすインセンティブを持つ人間がいないと勝手に増え続けることはありません。既存サービスであれば、それを企業が行っていました。ユーザー数が増えれば自社の売り上げが増えるので、積極的に行うインセンティブがありました。

しかし、DAO化すると運営主体がいなくなるので、ユーザーを増やす活動が止まります。それではサービスがワークしなくなるので、あらかじめトークンエコノミーの中に「コネクター」の存在を入れておくことで、分散化してもサービスが機能し続けるようにしているわけです。

つまり、コネクターはBraintrustのユーザーを増やし、マッチングを増やす役割を持った人です。

では、このコネクターの報酬はどうなっているのでしょうか?当たり前ですが、ここにインセンティブがなければ永続的な仕組みとは言えません。

結論、コネクターは仕事のマッチングの度に契約金額の10%がDAOから支払われます

つまり、企業側からの支払いは100%がフリーランスに行き、DAOからコネクターに報酬が支払われるということです。支払いに使われるのは独自トークン「BTRST」です。

独自トークン「BTRST」

BTRSTはBraintrust内で使用されるトークンであり、DAOのガバナンストークンとしても機能します。そして、すでにバイナンス等の主要な取引所にも上場しており、信用性があるトークンとして機能しています。

改めてトークンエコノミクスを整理します。

コネクターが絡まない、通常の仕事マッチングフロー時

  1. クライアントがサイト上のフリーランスに仕事依頼。
  2. 案件達成時には、報酬額の110%を支払う。
  3. 100%はフリーランスに支払われ(サイトの仲介手数料はなし)、10%はノードに支払われる。

※100%がフリーランスに行くと書きましたが、実はノードの支払いのために企業側は契約金額の110%を支払う必要があります。

コネクターが絡む、仕事マッチングフロー時

  1. クライアントがサイト上のフリーランスに仕事依頼。
  2. 案件達成時には、報酬額の110%を支払う。
  3. 100%がフリーランスに支払い(サイトの仲介手数料はなし)、10%はノードに支払い。
  4. Braintrustのトレジャリーからコネクターに10%の報酬支払い。

こちらは上で書いた通り、契約金額の10%がDAOから支払われます。

以下、BTRSTの情報です。トータルサプライが250Mで固定されており、54%がコミュニティへの報酬としてロックされています。そして、右側の図が現在までに支払われたコミュニティ報酬です。約「12.2M」がリワードとして支払われています。

https://info.app.usebraintrust.com/ より

現在(2023年2月12日)の価格が日本円で「134円」なので、1,621,400,000(16億2,140万円)分がすでに支払われています。

https://coinmarketcap.com/ja/currencies/braintrust/ より

非常に面白い仕組みで、フリーランスにとっても画期的な仕組みとも言えます。ただ、BTRSTの価格が暴落した際やプールしているコミュニティへの報酬資金が枯渇した際にどのように対応するかはまだ模索中と言えるので、先進的ではありますが、まだまだ模索の段階のプロジェクトです。

Braintrustの今後の展望は?

模索中と言いつつも、すでにかなりの実績が存在します。現在、5,000件を超える案件(企業)と16万人のフリーランスが登録しています。また、フリーランス育成のためのBraintrust Achademyも無料開催しており、そこの受講者も全世界で2万人以上も存在します。

https://info.app.usebraintrust.com/ より

また、利用企業を見てもらえればわかりますが、NASAやWalmart、Deloitte等の大企業もすでに活用していることがわかります。

https://www.usebraintrust.com/tokenomics?hsCtaTracking=cd61b923-d41c-42f3-be62-28d62322b00a%7C39ed5979-37e6-4dd4-8914-3279e901a610 より

なぜこれだけの大企業がDAOでの仕事マッチングという先進的な取り組みに参加しているのかというと、実はこのBraintrustはスタートから1~2年ほど、web3とは関係なく、オフラインの営業を積み重ねて、普通のマッチングサイトからスタートしています。その後、大手クライアントの実績やフリーランスの数が溜まってきた後に、DAO化へ向けて舵を切りました。

だからこそ、web3プロダクトであるにも関わらず、すでにこれだけの実績があり、既存サービスをリプレイスする先進的な取り組みに対して、数値がついてきている状況にあります。

ここまでを考えると、前述したようにコミュニティへのリワードトークンの枯渇やトークン価格の暴落など、予期できるリスク、そしてまだ見えないリスクは存在すると思いますが、適切な戦略を掲げ、数字を積み上げてきているサービスなので、この先の展望も非常に期待できると予想します。

そして、おそらくコミュニティリワードのトークンが枯渇する際には、すでに世界的に広がっており、企業もフリーランスも登録するのが普通になっている世界を目指しているのではないかとも予想します。そうなれば、コネクターの存在そのものが要らなくなるので、DAOで円滑に回ります。

そして、仕事のマッチングは”単純な仕組み”なので、極めてDAO化しやすい領域だとも思っています。

そういった理由もあり、筆者自身非常に期待しているプロジェクトです!英語が喋れるフリーランスの方はBraintrustに登録して仕事の獲得を目指すと、日本にいながら高単価での仕事を獲得することもできるかもしれませんね!

引き続き注目していきます!

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