2026年10月23日、大阪府教育庁は、大阪府立佐野高等学校で生徒6名の個人情報を記載した書類をFAXで誤送信する事案が発生したと公表した。教員がAI検索で表示された番号を正しい送信先と判断し、十分な確認を行わなかったことが原因である。学校は再発防止に向け、送信手順の見直しや教職員への研修を進める方針だ。
大阪府立高校で生徒6名の情報を誤送信
事案が発生したのは2026年5月15日である。教員が大阪府高等学校野球連盟への報告書をFAXで送信する際、AI検索で表示された番号を使用したところ、誤った送信先に届いた。その後、野球連盟から書類が届いていないとの連絡を受け、FAXの送信BOXの番号を確認したところ、誤った番号に送信していたことが発覚した。
誤送信された書類には、生徒6名の氏名、学年、報告内容が記載されていた。教員は誤送信先に連絡して謝罪し、書類を廃棄するよう依頼した。学校側はその後、対象生徒と保護者に対して経緯の説明と謝罪を行っている。
大阪府教育庁が10月23日に公表した内容によると、原因は個人情報を含む資料を送付する際に、AI検索の情報を鵜呑みにしてしまったとともに、あらかじめテスト送信などを行い、番号が間違いないか確認することを怠った点にあるとされている。
AI活用の拡大に必要な確認体制の整備
今回の事案は、AI検索による情報取得の利便性と、業務上の判断をAIに依存するリスクを浮き彫りにした。検索結果を使えば、連絡先を探す手間を減らせる一方、表示された情報が誤っていれば、そのまま業務上のミスにつながる。とりわけ個人情報を含む書類の送信では、誤送信が第三者への情報開示を招くため、確認不足の影響は大きい。
再発防止策として、学校は個人情報の取り扱いやインターネット上の情報の信頼性に関する校内研修を実施し、適正管理のルールを教職員に再周知する。また、個人情報を外部へ送信する際には管理職の許可を必須とし、送信先のFAX番号の確認に加え、初めて送信する相手にはテスト送信を行う。番号入力時の複数人による確認も徹底する方針だ。
さらに、教育庁は本件を全府立学校に周知し、個人情報の適切な管理を改めて呼びかける。こうした対策は、AI検索を含む外部情報を業務に利用する際の確認体制を強化するものと言える。
今後は、AIの回答を参考情報として扱い、重要な判断や操作の前に人が検証する運用を組織全体に定着させられるかが重要となる。