2026年10月6日、国内のイオンモールは「イオンモールアプリ」を大幅リニューアルした。最新の生成AI技術とリアルタイムデータ処理を組み合わせ、AIエージェント「ひびまる」によるOne to Oneのコミュニケーションを実現する。
生成AI「ひびまる」が利用者に自ら声がけ
今回の刷新では、利用者の行動を起点にAIエージェント「ひびまる」がその場で情報を判断し、自ら案内する仕組みを導入した。従来のように利用者が検索するだけでなく、「子どもの入学式に着ていく服」「雨の日でも楽しめる場所」といった曖昧な要望から、専門店や商品、イベントを提案できる。
さらに、現実の気象データと連動してチェックイン画面のイラストを変化させるリアルタイムUIも搭載する。買い物後にはおすすめ店舗やクーポンを案内し、帰宅時には交通状況や気象情報と連携して移動をサポートするなど、来館前後を含めた体験へと広げた。
館内では位置情報を活用した「インストアモード」に切り替わり、施設情報やイベント、ウォーキング歩数を確認できる。レストランの順番待ち予約や駐車場向けクーポンなど、実用機能も強化されている。
※リアルタイムUI:気象などの最新データに応じて、アプリ画面の表示や演出を変化させる仕組み。
アプリ統合でモール体験はどう変わるか
今回のリニューアルは、AIによる提案機能だけでなく、イオングループのサービスを一つのアプリに集約した点も大きい。複数施設向けのアプリを統合し、「iAEON ID」で「THE OUTLETS」や「横浜ワールドポーターズ」なども利用できるようになる。
さらに「AEON Pay」を標準搭載し、クーポンの利用から支払いまでアプリ内で完結する。施設ごとに異なるアプリを使い分ける負担が減るため、利用者の利便性向上につながる可能性がある。
一方、行動や位置情報などを活用したパーソナライズが進むほど、利用者が受け取る情報量や提案の精度が重要になる。AIによる「先回り」が便利さを生む一方で、提案が過剰になれば煩わしさにつながる可能性も拭えない。
今後は、AIがどこまで自然に利用者の意図を捉え、実店舗での購買や回遊を後押しできるかが焦点となりそうだ。