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VOICENCEと愛企画 AI音声で昔ばなしを多言語化し海外展開へ

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PlusWeb3 編集部 Web3・AI専門メディア

2026年9月9日、NTT西日本傘下のVOICENCEカンパニーと愛企画センターは日本文化の継承に向けた連携を発表した。市原悦子氏らの公認AI音声(※1)を活用し、「まんが日本昔ばなし」の多言語化展示を開始する。

公式合意によるAI音声で昔ばなしを再現 6か国語対応サイネージ展示

NTT西日本株式会社VOICENCEカンパニーと株式会社愛企画センターは、アニメ「まんが日本昔ばなし」の物語文化を次世代および海外へ継承するアライアンスを締結した。同番組の放送開始50周年を機に、作品が持つ価値観や知恵を現代の技術で未来へ届ける取り組みを進める。

本取り組みの最大の特徴は、声の無断利用が社会問題化する中で、ご遺族や関係者との対話を重ねた合意形成プロセスを確立した点にある。生前大切にされてきた人柄を尊重し、許諾を得た「公認AI音声」としてのみ管理・活用するライセンス運用モデルを構築した。

具体的には、VOICENCEの「トラスト技術」やクロスリンガル合成音声技術(※2)を活用し、逝去された語り手の市原悦子氏・常田富士男氏の独特な口調や情緒を保持したまま多言語へ変換する。

その第一弾として、2026年9月18日から麻布台ヒルズで開催されるPOP UP BOX「まんが日本昔ばなし展」にて、タッチパネル式サイネージを初公開する。「かぐや姫」を題材に、日本語、英語、フランス語、スペイン語、中国語、韓国語の全6言語による映像体験を提供する予定だ。

※1 公認AI音声:権利者の正式な許諾を得て作成・管理され、無断生成を防ぎつつ生前の表現を尊重して利用される生成AI音声。

※2 クロスリンガル合成音声技術:特定の人物の声質や表現力を保ったまま、別の言語へ変換して自然に発話させる音声技術。

文化IPのグローバル化に貢献も、遺族との合意形成や倫理的課題が鍵

今回の試みは、日本の伝統的な物語コンテンツをグローバルなIP(知的財産)へと拡張させる有益なモデルケースと言える。

最大のメリットとしては、単なる翻訳を超えて、元の語り手が持つ独特の温かみや情緒をそのまま海外へ届けられる点が挙げられる。訪日外国人の増加や政府によるコンテンツ海外展開の後押しを背景に、日本文化の深い魅力を発信する新たな手法として高い波及効果が見込まれる。また、デジタルアーカイブとAIを組み合わせることで、過去の名作に永続的な価値を与える点も意義深い。

一方で、懸念点やリスクも存在する。故人の声を利用する事業は、生前の意向の汲み取り方や遺族間の合意形成において極めて繊細な配慮を要する。運用を一歩誤れば遺族やファンの感情を損ねる恐れがあるほか、AI技術の悪用や二次流出に対するセキュリティ面での厳格な管理が常に求められる。

今後は、パーソナライズされた物語体験などさらなるサービスの広がりが期待される。権利者の権利保護とビジネス利用をいかに高度に両立させるかが、今後の音声AI市場全体の健全な発展を左右すると考えられる。

NTT西日本 ニュースリリース

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