東日本旅客鉄道(JR東日本)は、「Suicaのペンギン」の後継となる新たなイメージキャラクターの原案3案を発表した。2026年9月23日まで利用者投票を受け付け、最多票のキャラクターを同年11月18日に発表する。
Suica後継キャラ3案を公開 利用者投票で決定
JR東日本グループは、グループ経営ビジョン「勇翔2034」で掲げる“Suica Renaissance”を推進し、Suicaをこれまでの「移動と少額決済のデバイス」から、利用者や地域と幅広くつながる「生活のデバイス」へ進化させる方針だ。
その象徴として、2001年のSuica導入時からイメージキャラクターを務めてきた「Suicaのペンギン」は、2027年3月31日に卒業し、翌4月1日に新キャラクターへ交代する。
2026年9月8日に公表された後継キャラクター案は、Suica Renaissanceの世界観や、利用者・地域とのつながりを象徴する存在として選定された。
JR東日本の社員から集めたキャラクターへの期待を踏まえ、選考委員が推薦した若手クリエイターに原案制作を委嘱。8月末の選考委員会で3案に絞り込んだという。
A案は、頭から尻尾まで一本のライン(RAILWAY)でつながる模様を持つオレンジ色のキャラクターで、親しみやすさが重視されたデザインだ。
B案は、大きな耳が特徴のうさぎのキャラクターで、「スイスイ(安心)」を象徴する青と「ワクワク(感動)」を表す赤を混ざり合わせた紫のカラーで表現されている。
C案は、小さなモグラをポケットに入れたオレンジ色のキャラクターで、「見たことのない世界を見せたい」という思いで表現されているという。
投票は9月8日15時から9月23日23時59分まで、特設サイトで実施される。
年齢や性別、職業、国籍を問わず国内外から参加でき、1人1回まで投票可能となる。
最多票を獲得したキャラクターが新たなイメージキャラクターとして決定され、11月18日に発表される予定だ。
その後、決定したキャラクターの愛称も利用者から公募されるという。
なお、25年間親しまれたSuicaのペンギンの卒業イベントは、2027年3月31日に開催される。
利用者参加型の交代が生む効果とリスク
本件最大のメリットは、新キャラクターの誕生そのものを利用者参加型の企画にできる点にありそうだ。
企業側が一方的に後継者を決めるよりも、投票を通じて利用者が選択に関わることで、新キャラクターへの認知や愛着を形成しやすくなると考えられる。
また、3案はいずれも「お客さまに寄り添う相棒」や「そっと寄り添ってくれる友達」といった期待を背景に制作されているため、今後のSuicaブランドを視覚的に象徴する役割も担うことになるだろう。
キャラクターを起点に、Suicaを決済手段だけでなく、生活に密着したサービスとして認識してもらう効果が期待できそうだ。
一方、25年間定着したSuicaのペンギンからの交代には、既存利用者の愛着とのギャップというリスクもある。最多票を獲得したキャラクターであっても、長年親しまれてきたペンギンと同程度の支持や認知を短期間で獲得できるとは限らない。
今後は、11月18日の結果発表だけでなく、その後の愛称公募や2027年4月1日の正式交代までの取り組みが重要になりそうだ。
投票結果を単なる人気投票で終わらせず、新キャラクターと「Suica Renaissance」の理念をどこまで結び付けられるかが、交代の成否を左右するとみられる。
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