PayPay株式会社は、キャッシュレス決済サービス「PayPay」の登録ユーザーが7500万人を突破したと発表した。
決済回数は国内キャッシュレス決済全体の20%超を占め、決済データを活用した金融サービスも広がっている。
PayPay登録者7500万人、決済回数シェア20%超
PayPayは2026年8月10日、キャッシュレス決済サービス「PayPay」の登録ユーザー数が、同年8月9日時点で7500万人を突破したと発表した。
日本の人口では2人に1人以上、スマートフォン利用者では約4人に3人に相当する規模だという。
本人確認(eKYC※)を完了したユーザーも4300万人を超えており、不正利用やマネー・ローンダリング対策を含む金融プラットフォームの安全性強化を進めている。
利用規模の拡大に伴い、2025年のPayPay決済回数は前年比19%増の88.8億回に達した。
国内のクレジットカード、コード決済、電子マネー、デビットカードを合計したキャッシュレス決済回数435億回のうち、20%超をPayPayが占めた計算になる。
さらに、蓄積した決済データは金融サービスにも活用されている。
「PayPayカード」では利用状況を参考情報として審査の高度化につなげるほか、加盟店向けの「PayPay資金調達」では決済データをもとに最大100万円を即時提供する仕組みを展開する。
PayPay銀行でも同データを活用し、最短当日で最大1000万円までの融資を提供している。
また、2025年のコード決済における送金シェアは前年の約96%から約98%へ上昇した。
決済だけでなく、割り勘や仕送りなど日常的な個人間送金でも存在感を高めている。
※eKYC:オンライン上で本人確認を完結する仕組み。本人確認書類や顔写真などをデジタルで照合し、金融サービスの不正利用防止やマネー・ローンダリング対策などに活用される。
決済データの金融活用が成長の鍵、安全性との両立も課題
7500万人規模の利用者と年間88.8億回の決済実績は、PayPayが単なる決済手段から金融プラットフォームへ移行するうえで大きな強みだと言える。
決済履歴を与信や資金調達に活用できれば、従来の金融審査だけでは捉えにくかった利用者や加盟店の実態を反映し、より迅速な金融サービスにつながる可能性がある。
特に加盟店側では、日々の売上に基づいて資金需要を判断できる点がメリットだろう。
小規模事業者でも必要なタイミングで資金へアクセスしやすくなれば、仕入れや設備投資など経営上の選択肢を広げられると考えられる。
一方、決済データの利用範囲が拡大するほど、個人情報や取引情報の管理、安全性への要求も高まるかもしれない。
本人確認済みユーザーが4300万人を超えたことは安全基盤の拡充を示す一方、今後さらに金融機能を増やすには、不正利用対策と利便性を両立させる運用が重要になるだろう。
とはいえPayPayが今後も決済、送金、融資、与信を横断的につなげられれば、国内キャッシュレス市場における競争軸は「決済機能の便利さ」から「金融サービス全体の使いやすさ」へ移る可能性がある。
7500万人の利用基盤をどこまで金融サービスの成長へ結び付けられるかが、次の焦点となりそうだ。
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