株式会社あるやうむは、富山地方鉄道が販売する「越中舟橋駅・車内メロディクリエイト体験」の第2号に、GLAYのTAKURO氏が作曲した「Blue Age」が採用されたと発表した。楽曲は9月1日から4カ月間、列車の到着時に流れる。
TAKURO氏の楽曲を越中舟橋駅で放送
あるやうむによると、4人組ロックバンド「GLAY」のTAKURO氏が同体験を購入し、インストゥルメンタル曲「Blue Age」を駅・車内メロディとして提供することが2026年8月4日に発表された。
放送期間は2026年9月1日から12月31日までで、列車が越中舟橋駅に到着する際に使用される予定だ。
同曲は、2026年3月18日に発売されたヒーリングアルバム第2弾「May Love Guide Your Way」に収録されている。
ピアノを基調とした楽曲であり、TAKURO氏は、「音楽を聴いてくれた人に少しでも安らぎを感じてもらいたい」とコメントした。
GLAYはこれまで、災害時の寄付や物資支援に加え、2006年に財政破綻した北海道夕張市への援助を継続してきた。
地域振興に取り組んできた同グループにとって、地方のローカル線を支援するのは今回が初めてだという。
「越中舟橋駅・車内メロディクリエイト体験」は、購入者が20秒以内のオリジナルメロディを制作し、4カ月間にわたり使用できる商品である。
販売価格は税込25万円、販売数は限定5点で、8月6日時点では残り3点となっている。
商品は、地域資源を特別な権利や体験として販売するプラットフォーム「TOKKEN」を通じ、2026年1月30日から提供されてきた。
第1号は東京都内の鉄道ファンが購入しており、その事実を所属事務所が報道で知ったことが、今回の第2号購入につながったという。
購入者には、富山地方鉄道の車庫画像を用いた譲渡不可のNFT(※)形式の権利証も付与される。
※NFT:ブロックチェーン上で発行・管理されるデジタルデータ。個別の識別情報を持ち、画像や会員証、権利証などに利用される。本商品では譲渡できない仕様となっている。
著名人の参加が地域鉄道の収益策を後押し
今回の取り組みは、駅や車内で流れるメロディを一定期間放送できる体験を商品化し、ローカル線の新たな収益源を創出する試みとして注目できる。
広告枠とは異なり、購入者自身の楽曲や思いを鉄道利用者と共有できるため、金銭的な支援に参加意識や話題性を組み合わせられる点がメリットだ。
特に著名アーティストの参加は、商品だけでなく、路線や沿線地域の認知度を高める効果が期待できる。
楽曲を目的に駅を訪れる利用者が増えれば、乗車機会の創出に加え、周辺施設や観光資源への回遊にもつながる可能性がある。
また、購入者の思いや創作物を地域インフラと結び付ける仕組みは、寄付だけでは得にくい体験価値を生み出す。
支援者に目に見える参加実感を与えられれば、鉄道ファンや音楽ファンに限らず、企業や地域団体による購入も見込めるだろう。
一方、25万円という価格は個人が気軽に購入できる水準ではなく、限定的な需要にとどまるリスクもある。
また、著名人の参加による一時的な注目だけでは、鉄道事業の継続的な収益改善には結び付きにくい。
今後は企業や地域団体、クリエイターにも参加対象を広げ、駅や沿線ごとに異なる体験を設計できるかが重要になるだろう。
地域資源をデジタル権利と現地体験の双方で商品化する仕組みが定着すれば、ローカル線支援の新たな選択肢になり得る。
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