和歌山市のIT企業Mi&Tは、対象サービスの料金を日本円建てステーブルコイン「JPYC」で支払えるようにした。
個人向けサービスの利用料に加え、法人向けシステムの開発費や毎月の保守・運用費にも対応する。
単発・継続のサービス料金にJPYC対応
Mi&Tが、2026年7月27日より受け付けを始めたJPYC払いは、個人向けサービスと法人・団体向けサービスの双方が対象である。
個人は継続的に利用するサービスの料金に使えるほか、法人はシステム開発時の一括費用だけでなく、毎月発生する保守費、運用サポート費などの事業経費にも利用できる。
同社は教育・研究・公共領域を中心に、業務整理や要件定義、UI・UX設計、システム・Web開発、Google Workspaceの導入、保守・運用までを支援している。
現場写真・報告書作成アプリや国際教育プラットフォーム、学校向けグループウェアなどの開発実績を持ち、今回の対応によってサービス料金の支払い手段を広げた。
JPYCは日本円と1対1で連動し、資金決済法上の電子決済手段としてブロックチェーン上で送受信でき、日本円への償還にも対応する。
決済手段の追加にとどまらず、 Mi&Tは今後、サービス利用者だけでなく、サービスを支える側にも価値が還元され、その価値が再び利用につながる仕組みを検討する方針だ。
ただし、具体的なサービス内容や提供時期は決まっておらず、詳細は今後発表するとしている。
JPYC払いは法人決済に広がるか
今回のような対応事例が増えれば、ステーブルコインを継続的な事業支出に活用する動きが広がる可能性がある。
JPYCを保有し、Mi&Tへの支払いに利用する企業は、日本円への償還後に銀行振込を行う工程を省けるため、運用方法によっては決済業務を効率化できそうだ。
一方、法人利用を定着させるには、送金先アドレスの確認やウォレットの権限管理、支払記録の保存、社内承認といった運用体制の整備が求められる。
送金後は送金者側だけで取り消すことが難しく、管理権限が一部の担当者に集中すれば、不正利用や資産流出のリスクも高まりかねない。
会計・税務処理を含め、既存の経理業務へ無理なく組み込めるかも課題となるだろう。
今後、Mi&Tがサービスを支える関係者への還元方法を具体化し、受け取った価値が再びサービス利用につながる仕組みを構築できれば、新たな価値循環モデルへ発展する余地がある。
実際の利用件数や継続支払いの実績を積み重ね、銀行振込と比べた業務効率や運用上の安全性を示せるかが、法人利用の拡大を左右すると考えられる。
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