2026年7月21日、電通デジタルは、AI時代に対応する「次世代オウンドメディア戦略・構築支援」の提供開始を発表した。ウェブサイトやアプリ、AIエージェントを横断した統合戦略を策定し、GEOを含む新たな顧客接点への対応を一気通貫で支援する。
AI時代のオウンドメディアを再設計
生成AIや検索エンジンのAI要約機能が普及したことで、ユーザーが企業サイトを経由せずに情報を取得する機会が増えている。こうした環境変化を受け、電通デジタルはウェブサイトやアプリ、自社AIエージェントを「次世代オウンドメディア」と位置付け、戦略策定から構築までを統合支援する新サービスを開始した。
サービスは独自の「AI接点におけるトリプルメディアの再整理」の考え方に基づき、AI検索や生成AI広告、自社AIエージェントなど複数の接点を横断して顧客体験を設計する点が特徴である。戦略策定では、オウンドメディア戦略、コンテンツ設計、体験・機能、運用体制、AIガバナンス(※)、システム基盤の6つを主要論点として整理し、企業ごとの課題に応じた全体最適を目指す。
さらに、生成AI検索で企業情報を正しく認識・参照されやすくするGEOコンサルティングや、ユーザーをコンバージョンへ導くAIエージェントの企画・構築までを含めて支援する。AI時代の情報発信基盤を総合的に整備するサービスとして展開される。
※AIガバナンス:AIが利用するデータやコンテンツについて、正確性や鮮度、権利保護、ブランド適合性などを継続的に管理し、安全かつ適切に運用するための仕組み。
AI時代は情報資産の質が競争力に
今回の取り組みは、企業のデジタル戦略がSEO中心から「AIに選ばれる情報基盤」の構築へ移行しつつある流れを示す事例の一つと言えそうだ。AI検索やAIエージェントが一般化するほど、正確で構造化された情報を継続的に提供できる企業ほど優位性を持つ可能性が高まるだろう。
一方で、こうした戦略にはCMSや顧客データ基盤、AI基盤などのシステム連携に加え、情報の更新や品質管理を継続する体制づくりも不可欠になると考えられる。導入コストや運用負荷は決して小さくなく、GEOやAIエージェントだけを個別に導入しても十分な成果につながらないケースも想定される。
今後は、AIが企業情報の主要な入り口となるほど、オウンドメディアは「閲覧されるサイト」から「AIが信頼して参照する情報資産」へと役割を変えていくとみられる。情報発信だけでなく、データ設計やガバナンスまで含めた統合戦略は、今後の企業競争力を左右する要素の一つとなる可能性がある。
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