2026年7月13日、ソフトフロントジャパンは提供するAIボイスボット「commubo」に、生成AI型のコンテキスト化機能をリリースした。国内のコンタクトセンター向けに、通話内容をリアルタイムで構造化データへと自動変換する。
生成AI型ボイスボットの対話から、必要な情報をリアルタイムで抽出
本機能の最大の特長は、自然会話から事前設定した項目(コンテキスト)に沿って情報を抽出し、整理できる点にある。
従来のシナリオ型では実現が難しかった「会話の文脈を理解した上でのデータ格納」を、高度な生成AI技術によって可能にした。顧客が氏名や要件、希望日時などを順不同で話した場合でも、AIが文脈を読み解きながら、適切なデータとして分類・集計する。
これにより、電話応対後の集計業務や他システムへのデータ連携といった、後工程(ACW)の作業工数を劇的に削減できる。
オペレータへの引き継ぎの際にも、会話の全体を聞き直すことなく、一覧化された情報のみでスピーディな引き継ぎが実現する。
特筆すべきは、現場の担当者が自ら管理画面から項目やプロンプトを設定できる仕組みだ。
システムベンダーに依存せず、問い合わせ状況の変更に合わせた即時の運用修正を、低コストかつ高い機動性で進められる。
業務自動化と顧客体験向上を両立 ハルシネーション制御への一手
このコンテキスト化機能は、顧客体験(CX)の向上と自動化に伴う運用のリスク管理を高度に両立させる役割を果たす。
生成AIの最大の課題とされる誤回答(ハルシネーション)を回避するため、あえてヒアリング業務に特化させ、スロットフィリング技術で不十分な情報を自然な追加質問で補う仕組みが構築された。これにより、ユーザーは機械的ではない自然な手続き対話を体験できる。
しかし、音声認識の精度や、周囲の雑音による誤認識といった技術的制約は依然として存在する。
聞き取りが不十分な際には、漢字やカナの表記を繰り返し確認するフローを挟むなど、段階的な確認フローの設定が実務上では重要だ。
長期的には、この機能がコンタクトセンターに留まらず、多様な音声対話ソリューションのデータハブとなる将来が期待される。
人、生成AI、そしてルールベースのハイブリッド型応対が、企業のデジタルトランスフォーメーションを次の段階へ進める契機となるだろう。