アライドアーキテクツ子会社のシンガポール法人Allied Verseは、ソラナ上で自社バリデータ運用を開始し、Dawn Labsと共同プログラム「Japan SOL」を始動すると発表した。企業のデジタル資産運用支援を見据えた取り組みである。
ソラナバリデータ運用とJapan SOLを開始
2026年6月17日、アライドバースは、ソラナのブロックチェーン上で自社バリデータ「Allied Validator」の運用を開始すると発表した。
また、ソラナに特化したバリデータ運用や資産運用技術支援を手がけるDawn Labsと連携し、ソラナエコシステムに関する情報共有・実証プログラム『Japan SOL』を始動することも合わせて明かされた。
同社は、株式、債券、不動産、IPなどの資産がオンチェーンで24時間365日取引される時代を見据え、「オンチェーン金融関連銘柄」を軸にポートフォリオを構築する方針を掲げている。
第一弾として利回り付きステーブルコイン「Apyx」の自社運用を始めており、今回のソラナ選定は第二弾にあたる。
アライドアーキテクツはプレスリリースにおいて、ソラナが2026年6月時点で暗号資産の時価総額トップ10圏内に位置するブロックチェーンであることを強調した。
またその特質について、あらゆる資産をオンチェーン上でトークン化し、決済から高頻度取引までをつなぐ「インターネット・キャピタル・マーケット」構想を掲げている点が、アライドバースの方針と重なるとしている。
運用では、SOLのステーキングに加え、リキッド・ステーキング・トークン(※)を活用する。
さらに、ソラナの主要DeFiプロトコルであるKaminoを用い、LSTを担保にSOLを借り入れ、再びステーキングに回す「ルーピング運用」も行うという。
同時に始動した「Japan SOL」は、企業がソラナを活用したトレジャリー運用を検証し、参加企業と知見を共有するメンバーシップ型プログラムである。
これにより、企業がソラナエコシステムに参加する際に今なお存在する障壁に対して、教育や啓発によって理解を深める方針だ。
※リキッド・ステーキング・トークン:ステーキング中のSOLを裏付けとして発行される証明書のようなトークン。ステーキング報酬を得ながら、DeFiで担保などに活用できる。
企業財務の選択肢拡大に期待
今回の取り組みは、企業が暗号資産を単に保有する段階から、ステーキング、LST、DeFiを組み合わせた財務運用へ踏み出す動きとして捉えられる。
自社でバリデータを運用し、実際の運用知見を蓄積する点は、企業向け支援サービスへの展開を考えるうえで重要な土台になり得る。
メリットは、企業がソラナ上の運用モデルを実証的に理解しやすくなる点にある。
Dawn Labsが技術基盤の構築や主要DeFiプロトコルとの連携を担うことで、参加企業にとっては参入時の技術的ハードルが下がる見込みは大きい。
さらに、アライドバースが自社運用で得た知見を共有すれば、企業がデジタル資産活用を検討する際の学習コストや試行錯誤を抑える効果も期待できる。
一方で、DeFiを活用した運用ではリスクも無視できない。担保価値の下落による清算、スマートコントラクトの脆弱性、LSTの流動性不足や価格乖離は、企業財務に組み込む際の大きな検討材料だと言える。
さらに、会計、税務、法務、ウォレット管理、セキュリティ体制の整備も欠かせない。
そのため、Japan SOLの意義は、利回り追求だけではなく、企業がオンチェーン財務を検討するための実証環境を整える点にある。
ソラナの高速・低コストな特性を活用しながら、運用効率とリスク管理の両立をどこまで示せるかが今後の焦点となりそうだ。
国内企業にとっては、オンチェーン金融を財務戦略に取り入れるための入口となる可能性がある。
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