リップルは10日、ポルトガルの通貨交換プロバイダーUnicâmbioとの提携を発表した。
これにより、ポルトガルとブラジル間の即時国際決済が可能となる。リップルの決済プラットフォームを利用し、Unicâmbioの法人顧客は数分で資金移動や決済を行えるようになる。リップルにとってポルトガル市場初の進出であり、同国の活気ある暗号資産エコシステムを活用することが目的だ。

提携の背景と詳細

リップル（※）は、国際的な送金を迅速かつ安価に行うためのブロックチェーン技術を活用した決済プラットフォームを提供している。
一方、Unicâmbioはポルトガルにおける主要な通貨交換プロバイダーであり、リップルの技術を利用することで、ポルトガルとブラジル間の送金を効率化できる。両国は歴史的に強い文化的・経済的なつながりを持っており、この提携の背景となっている。

提携により、Unicâmbioの法人顧客はリップルの決済プラットフォームを通じて即時に国際決済を行えるようになる。このサービスはデジタル資産を使用しており、従来の送金手段に比べてコストを大幅に削減することが可能だ。
リップルのマネージングディレクターであるキャシー・クラドックは、「ポルトガルとブラジルの決済ネットワークを接続することで、より迅速で費用対効果の高い国境を越えた決済を促進し、経済的な橋を強化する」と述べている。

市場への影響と今後の展望

ポルトガルは近年、暗号資産エコシステムが急成長しており、リップルの進出はこの市場に新たな競争をもたらすと見られている。リップルの技術を利用することで、企業はより効率的に国際送金を行うことができ、ビジネスの成長を促進させられるだろう。

クラドックは「ポルトガルの活気ある暗号資産エコシステムを活用できることを嬉しく思う」と述べ、両国間の経済的なつながりを強化する意義を強調している。Unicâmbioの関係者も、リップルの技術がもたらす利点について言及している。

この提携により、リップルはポルトガル市場でのプレゼンスを強化し、さらなる国際展開を目指す可能性が高い。他のヨーロッパ諸国への進出も視野に入れていると考えられる。

リップルのグローバルな決済ネットワークの拡張は、両国間の文化的および経済的なつながりを強化すると期待されている。

※リップル（Ripple）： 米国のRipple Labs社が開発した、国際送金や決済に特化した暗号資産（仮想通貨）およびそのプラットフォーム。XRPという独自の暗号通貨を使用し、銀行間や企業間の送金を迅速かつ低コストで実現することを目的としている。