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さくらインターネット、国内完結型AI基盤を刷新 EDTMとAgentic RAGで社内検索を高度化

PlusWeb3 編集部
PlusWeb3 編集部 Web3・AI専門メディア

2026年7月13日、さくらインターネットは、生成AI業務支援サービス「さくらのAIソリューション」の提供パッケージである「InfiniCloud® AI パッケージ」Ver2の提供を開始した。新UIへの刷新に加え、証拠を検証しながら回答を生成するEDTMや、会話文脈から検索語を補正するAgentic RAGを搭載し、企業向け機能を大幅に強化している。

EDTMとAgentic RAGを実装

今回のアップデートでは、操作性を向上させた新UIへの刷新に加え、AIエージェント機能「スキル/ワークフロー」が拡充された。ファイルやフォルダ、会話を対象に、AIが要約や文書作成、比較などの処理を自動実行し、指定形式で出力できる。複数ファイルをもとにした比較表作成や議事録作成などのテンプレートも標準搭載され、企業独自のワークフロー定義にも対応した。

検索機能では、EDTM(※1)とAgentic RAG(※2)を新たに搭載。AIが関連する証拠を自律的に収集・検証しながら回答を組み立てる仕組みを採用したほか、ベクトル検索とスパース検索を組み合わせたハイブリッド検索を強化した。これにより、膨大な社内ドキュメントの中から目的の情報をより正確に抽出できるとしている。

さらに、管理画面から社内メンバーの一括招待や通知メールのテンプレート編集が可能になった。OpenAI互換APIも強化され、APIキー発行後に1クリックで疎通テストを実行できる機能を追加。接続先設定ミスや接続不良の原因確認を画面上で迅速に行えるようになった点も、企業導入時の運用負荷軽減につながる。

※1 EDTM(Evidence-Driven Thinking Mode):AIが回答を生成する際に、関連する証拠や根拠を自律的に収集・検証しながら推論を進める仕組み。

※2 Agentic RAG:会話の文脈をもとに検索ワードをAIが自動補正し、社内文書などから関連情報を取得して回答精度を高める検索支援技術。

国内完結型AIの競争力が焦点に

国内完結型のAI基盤を掲げる「InfiniCloud® AI Ver2」の強化は、生成AIの企業利用が本格化する中で、データ管理やコンプライアンスを重視する日本企業の需要を取り込む狙いがあるとみられる。特に、社内文書を活用した高精度検索や、既存SaaSとの連携機能は、業務プロセス全体へのAI組み込みを後押しする可能性が高い。

一方で、AIエージェントによる自動処理が拡大するほど、誤った情報抽出や不適切なワークフロー実行への対策も重要になる。EDTMによる証拠検証機能は回答の信頼性向上を狙ったものだが、最終的な判断を人間がどこまで担うのかという運用設計が、導入企業側の課題として残るだろう。
また、OpenAI互換APIの強化によって、既存システムとの統合コストが下がれば、国内企業による独自AI活用の裾野が広がる可能性がある。

生成AI市場では海外クラウド依存を減らしたいというニーズも根強く、今回のアップデートは「国産プライベートAI基盤」を軸とした競争力を高める一手と位置付けられそうだ。

さくらインターネット サービスニュース

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