2026年4月6日、防衛省・自衛隊が陸上自衛隊にドローンやAIを活用する新部署を月内に創設する方針を固めたと読売新聞が報じた。無人化と省人化を軸に、戦い方と人員構造の転換が本格化する見通しである。
無人機とAIで部隊再編へ
複数の政府関係者が明らかにした。新設される部署は十数人規模とされ、無人機を中心とする「無人化部隊」と、AIによる作業自動化を担う「省人化部隊」の二軸で構成される。主な役割は、次世代の作戦構想と装備体系の研究であり、現場配備に先立つ戦術設計の中枢となる位置づけだ。
背景には、ロシアによるウクライナ侵略や中東情勢の緊張を通じて顕在化した「新しい戦い方」がある。無人機による偵察や攻撃、電子戦の高度化が戦局を左右する事例が増え、従来の人員依存型の部隊構成は転換点を迎えていると言える。
省人化は戦力維持の切り札となるか
今回の取り組みは戦術革新にとどまらず、深刻化する人材不足への対応という側面も持つ。自衛隊の充足率は2024年度末で約89%にとどまり、定員割れが常態化している。無人化と省人化は限られた人員で戦力を維持する現実的な手段となり得るだろう。
一方で、技術依存のリスクも無視できない。AIや無人機は通信環境やサイバー攻撃の影響を受けやすく、運用が停止すれば戦力に直結する脆弱性を抱える。特にAI判断の信頼性や責任の所在といった課題は、今後の制度設計に影響を与える論点となるだろう。
それでも、防衛省幹部が示す「有人と無人のベストミックス」は、人口減少時代の安全保障モデルとして現実味を帯びつつある。
長距離攻撃可能な無人機の導入検討も進む中、日本の防衛は人からシステムへと重心を移し始めたと言える。