2026年3月28日、韓国メディアKOREA WAVEは、同国のスマートフォン利用者の約半数が生成AIアプリを利用していると報じた。世代別では20代がClaude、40代がGrokを多用するなど、利用傾向の分極化が進んでいる。
生成AI利用率48.7% 1年で急拡大
調査会社の発表によると、2026年2月時点で生成AIアプリの利用者は約2,494万人に達し、スマートフォン利用者全体の48.7%を占めた。前年同月の22.3%から大幅に増加しており、わずか1年で利用率が倍増したことになる。
さらに、少なくとも1つの生成AIアプリをインストールしている割合は86.8%に達し、前年から約40ポイント上昇した。利用は「試す段階」から「前提となる環境」へと移行しつつあると言える。
サービス別ではChatGPTが2,293万人で最多となり、Grok(153万人)、Perplexity(152万人)、wrtn(135万人)、Adot(119万人)が続いた。特に検索特化型AI(※)のPerplexityや、X連携を強みとするGrokの伸長が目立つ。
年代別の利用傾向も明確である。直近6カ月の利用時間では、20代がChatGPTやClaude、30代がPerplexityやGemini、40代がGrokやwrtn、50代がAdotを中心に利用しており、世代ごとに選好の違いが可視化された。
利用頻度も上昇している。月間利用時間は平均2時間15分と前年比41%増、起動回数は月67回と64%増加した。生成AIは検索や業務補助、日常の情報収集まで浸透し、生活インフラ化が進行している。
※検索特化型AI:インターネット上の最新情報を参照しながら回答を生成するAI。従来の検索エンジンと対話型AIを統合した仕組みを持つ。
利便性の裏で進む情報分断と競争
生成AIの普及により、ユーザーは検索や文章作成、意思決定支援を短時間で完結でき、生産性の底上げにつながる。
一方で、利用サービスの分散により回答の傾向や参照データが異なる以上、同じテーマでも接触する情報に差が生じ、世代間・サービス間で認識のズレが拡大するリスクがある。
また、特定プラットフォームへの依存が進めば、企業によるエコシステム囲い込みも加速する見通しだ。ユーザー体験の向上と引き換えに、選択肢の固定化が進む可能性は否定できない。
今後は、生成AIがOSや検索エンジンに並ぶ基盤へと進化する中で、どのサービスが標準となるかが競争の焦点となる。
韓国市場で顕在化した世代別分極は、グローバル市場の先行指標となる可能性がある。