2026年2月5日、米ESPN電子版などは、MLB選手会の事業会社「MLB Players Inc.」が米テック企業Geniesと契約し、AIアバター事業に参入すると報じた。選手の声や性格を再現したデジタル分身を制作し、ファンが交流できるサービスを展開する。
選手会がAI分身を公式事業化
今回の契約により、MLB Players Inc.はGeniesの生成AI技術を活用し、トップ選手のアバター(※)を制作する。
各アバターは本人の音声データや話し方、性格傾向などを学習させた設計となり、単なるキャラクターではなく「選手本人に近い存在」として振る舞う点が特徴だ。どの選手が対象になるかは未発表だが、大谷翔平のような世界的スターが実装されれば、ファンがAI大谷と対話したり、メッセージを受け取ったりする体験が現実味を帯びる。
これまで肖像やグッズ中心だった選手ライセンスは、対話型デジタル接点へと拡張する。リーグではなく選手会主導で収益化に踏み出した点も新しく、スポーツビジネスの構造変化を象徴する動きと言える。
※アバター:実在人物の外見や声、行動特性を学習したAI上の分身。対話や振る舞いをデジタル空間で再現する技術。
新収益源と信頼リスク、鍵は設計
ファンは時間や場所を問わずスターとつながれる疑似体験を得られ、選手側はサブスクリプションや限定コンテンツ販売など継続収益を確保できる点が特徴だ。言語変換や自動応答を組み合わせれば、グローバル市場への拡張も加速すると考えられる。
スポーツIPの価値がデジタル空間で再評価される契機となれば、ビジネスの幅はさらに広がる。
一方、AIが生成した発言が本人の意思と乖離した場合、ブランド毀損や炎上につながる懸念もある。肖像権管理や発言監修、データ保護をどう担保するかが課題だ。
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