アンソロピック評価額3500億ドルのAI資金調達観測、IPO見据える

2026年1月7日、生成AI「クロード」を手がける米アンソロピックの最新資金調達ラウンドで、企業評価額が3500億ドルに達する可能性があるとロイターが報じた。
アンソロピック、次回調達で評価額3500億ドルに拡大へ
ロイターによると、アンソロピックは計画中の新たな資金調達ラウンドにおいて、企業評価額が3500億ドルに達する見通しだという。関係者2人が明らかにした情報で、2025年9月初めに実施されたシリーズFの評価額1830億ドルから、ほぼ2倍に膨らむ計算となる。
同社はシリーズFで130億ドルを調達し、大規模言語モデルの高度化や安全性研究への投資を加速させてきた。今回のラウンドでは約100億ドルを新たに集める計画とされ、米ウォール・ストリート・ジャーナルは、シンガポール政府系ファンドGICとコーチュー・マネジメントが主導すると報じている。
資金調達は数週間以内に完了する可能性があるとも伝えられた。
さらに英フィナンシャル・タイムズは2025年12月、アンソロピックが早ければ2026年初めにも新規株式公開(IPO)を行う可能性を見据え、法律事務所ウィルソン・ソンシニと契約したと報道している。
以前同社広報はロイターに対し、IPOの実施や時期については現時点で決定していないとの姿勢を示していたが、その後新しい動きに出た形だ。
巨額評価が示す期待と懸念 生成AI市場の行方
評価額3500億ドルという水準は、生成AIが将来の基盤技術になるとの強い期待を反映していると見ることができる。
アンソロピックは安全性を重視したAI開発を前面に掲げ、企業利用を中心に信頼を積み重ねてきた。この方針は、規制強化が進む局面において競争優位になり得る点がメリットと言える。
一方で市場での超高評価については、「研究開発や計算資源への巨額な投資負担」により「収益化が想定より遅れることで評価調整が起きる可能性」があり、リスクも内包する。
生成AI分野では、OpenAIやグーグルなど資本力とデータを持つ競合が技術革新を続けているため、差別化を維持する難易度は高いだろう。
大規模な資金調達が実現すれば、アンソロピックはモデル性能と安全性の両立をさらに推し進められるはずだ。
IPOを含む資本政策の選択肢も広がり、生成AI市場では少数の巨大企業が主導権を握る構図が鮮明になる可能性もある。
今回の評価額は、その転換点を象徴する数字と言えそうだ。











