dotData、dotData Enterprise 4.1発表　AIモデル構築にドリルダウン分析追加

2025年11月19日、米dotDataはAIモデル構築プラットフォーム「dotData Enterprise」の最新版「4.1」を発表した。ドリルダウン分析機能を追加し、AIデータ分析基盤「dotData Insight」との連携も強化した。

dotData Enterprise 4.1、詳細分析機能とInsight連携を強化

米dotDataは、AIモデル構築プラットフォーム「dotData Enterprise」の最新版「4.1」を発表した。
今回のアップデートでは、予測誤差を概要レベルから詳細レベルまで掘り下げられるドリルダウン分析機能を搭載した。これにより、モデルの誤差傾向を直感的に把握し、誤差の大きいグループを特定して予測精度の改善サイクルを迅速化できる。

同社の強みである「特徴量自動設計（※）」技術は、大規模かつ複雑なデータから重要な特徴量を自動抽出する仕組みである。
dotData Enterpriseはこれに機械学習自動化を組み合わせることで、ノーコードでAIモデル開発の全工程を自動化可能だ。また、AIデータ分析プラットフォーム「dotData Insight」との連携を強化し、生成した特徴量をワンクリックで活用できるようになった。

また、本モデルではUI/UXも改善されている。

※特徴量自動設計：対象データの特性を数値化してAIに理解させる「特徴量」を自動で抽出・設計する技術。複雑なデータ関連性を解析し、ビジネス上重要なインサイトを効率的に導き出す。

AI自動化がもたらす利便性と課題、今後の企業活用展望

dotData Enterprise 4.1の導入により、企業は分析業務の効率化と予測精度向上を同時に実現できるようになるだろう。特にドリルダウン分析の効果により、特定属性やグループでの誤差を素早く把握でき、マーケティングやリスク管理、需要予測などで意思決定の精緻化が期待される。
また、ノーコードでのAI開発は、データサイエンティスト不足を補うメリットもありそうだ。

一方、高度な自動化への依存には注意が必要である。特徴量自動設計の結果が必ずしもビジネス上の直感と一致しない場合、誤った判断につながる可能性がある。

さらに、UI/UX改善で操作性そのものは向上したものの、適切なデータ前処理や分析結果の解釈には依然として専門知識が求められる。

今後は、dotData Enterprise 4.1が国内外の企業に浸透することで、AI導入効果の拡大と人的判断のバランス確保が課題となるだろう。

効率性と精度を両立させる活用法の模索が、企業のデータ戦略における鍵となりそうだ。

dotData　プレスリリース

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