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ファンケルがAIで顧客の本音を可視化 30万件のデータを活用

PlusWeb3 編集部
PlusWeb3 編集部 Web3・AI専門メディア

2026年9月14日、国内のファンケルは、コンタクトセンターに寄せられる顧客の声を製品・サービス改善などに生かす新たなお客様理解基盤「FANCL COE LINK(ファンケル コエ リンク)」を本格始動する。約30万件の独自データと3つのAI技術を組み合わせ、声の奥にある潜在ニーズまで可視化する。

3つのAIで顧客の声を多角的に分析

「FANCL COE LINK」は、音声認識AI、声分析AI、応対品質評価AIを組み合わせ、顧客の声を記録・分析・評価する基盤である。通話内容を高精度にテキスト化し、属性情報や購買履歴など約30万件の独自データと組み合わせることで、問い合わせの表面的な内容だけでなく、期待、不安、不満、潜在ニーズまで把握する。

音声認識AIでは、モビルスの「MooA CommNavi(ムーア コミュナビ)」を活用し、通話の全文テキスト化や自動要約を実施する。これにより、応対後の記録業務時間を約46%削減できる見込みで、創出した時間を顧客との対話や応対内容の充実に振り向ける。

声分析AIでは、RightTouchの「QANT VoC」を用いて、顧客の前向きな気持ちや不安、不満などを分析する。製品やサービス、時期、場面などの切り口から感情の変化を捉え、課題の早期発見や新たな施策の検討につなげる仕組みだ。

さらに、スタジアムの「Dr.Tel」による応対品質評価AIでは、管理者が通話を1件ずつ確認していた評価業務を支援する。評価のための通話確認を100%削減し、従業員教育や応対力向上に充てる時間を増やす。

AI活用で顧客理解と業務効率を両立

今回の基盤は、顧客対応の効率化だけでなく、コンタクトセンターに集まる声を企業活動全体へ還元する役割を担う。製品開発、品質、マーケティングなどの部門が分析結果を迅速に活用できれば、個別の問い合わせを一時的な対応で終わらせず、製品やサービスの改善へつなげやすくなる。

特に、約30万件の独自データと通話内容を組み合わせる点は、顧客の属性や購買履歴を踏まえた分析につながる。これまで見過ごされていた不安や期待の兆候を捉えられれば、課題が顕在化する前の改善や、新たな施策の検討にも活用できる可能性がある。

一方、AIによる分析結果だけで顧客の「本音」を完全に把握できるとは限らない。感情や意図の解釈には文脈が関わるため、AIが記録・分析・評価を担い、人がその結果を踏まえて顧客との対話や社内施策に生かす役割分担が重要になる。

ファンケルは、人にしかできない対話とAIによる大量データの分析を組み合わせることで、顧客一人ひとりの声を企業活動全体の改善につなげる考えだ。人材確保が課題となる中、応対品質と業務効率を同時に高めながら、顧客理解をどこまで深められるかが今後の焦点となる。

ファンケル ニュースリリース

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