国内の株式会社ポリグロッツは、AI英語学習アプリ『レシピー』に、ニュースやエッセイを題材としてAIと英語で会話できる「ニュースでAI英会話」機能を搭載した。記事を読むだけでなく、自分の考えを英語で伝え、意見交換する実践的なアウトプット学習へ領域を広げる。
全ニュース記事でAIと英語ディスカッション
今回の機能追加により、『レシピー』内で提供するすべてのニュース記事とエッセイを使い、「ニュースでAI英会話」を利用できるようになった。ユーザーはAIキャラクター「レシピーちゃん」と会話し、記事を読んだ感想を述べたり、取り上げられたテーマについて自分の意見を伝えたりできる。
会話は、AI側が記事内容に関する質問を投げかける形で始まる。何を話せばよいか分からず会話が止まるという負担を抑えながら、質問への回答を起点にディスカッションを進められる仕組みである。ニュースという具体的な題材があることで、単なる定型会話ではなく、内容を理解したうえで自分の考えを英語にする訓練につなげる狙いだ。
英語での発話に抵抗があるユーザー向けには、「日本語で話す」機能も用意した。日本語で伝えたい内容を話すと、AIが英語に翻訳し、お手本となる音声を再生する。まず正しい表現と発音を聞き、その後にまねして発話することで、考えを英語で表現するまでのハードルを段階的に下げられる。
会話終了後には、会話の組み立て方や使用した語彙についてAIによるフィードバックを受けられる。うまく言えなかった表現を繰り返し練習できる点も、AI相手ならではの特徴と言える。
なお、「ニュースでAI英会話」の利用には、スタンダードプラン以上の契約が必要となる。
「読む英語」から「議論する英語」へ、個別最適化との相乗効果に期待
今回の機能は、ニュースを通じた英語のインプット学習を、実際の会話を想定したアウトプットへ接続する取り組みと言える。単語や文法を覚えるだけではなく、記事の内容を理解し、自分の意見を組み立てて相手に伝える工程まで一つのアプリ内で経験できるようになるシステムだ。
ポリグロッツは「言語の壁を超え世界で活躍する日本人を増やす」ことをミッションに掲げ、「好き」を「学び」に変えるサービスを展開している。世界の英語ニュースから自分の興味に合う情報を選び、情報収集の延長として学習を続ける考え方は、学習の習慣化にもつながる可能性がある。
また、『レシピー』には、学習者に合わせてAIが学習カリキュラムを作成する「Myレシピ」機能がある。スマートフォンとスキマ時間を活用する個別最適化(※)と、今回追加したAIとのディスカッションを組み合わせれば、読む・聞く・話すという学習機会を日常の中で連続的に確保しやすくなるだろう。
一方、AIによる翻訳やフィードバックに依存しすぎれば、自ら表現を考える機会が減る可能性もある。言語学習においてはAIの回答をそのまま覚えるだけでなく、異なる言い回しを試し、自分の言葉として使えるかを確認する姿勢が重要になる。今後、ニュースを起点とするAI英会話が、英語学習を「知識の習得」から「意見を発信する実践」へどこまで広げられるか注目される。
※個別最適化:学習者ごとのレベルや目的、学習状況などに合わせ、学習内容や進め方を調整する考え方。画一的なカリキュラムではなく、個人に適した学習体験を提供することを目指す。