コインチェック株式会社は、同社の「Coincheckステーキング」の利用者が40万人を突破し、累計報酬支払額が約17億円に達したと発表した。
ETH保有者は手続き不要で報酬を自動受取できる仕組みが特徴である。
利用者40万人・報酬17億円を突破
Coincheckが提供するステーキング(※)サービスは、2025年1月の提供開始以降、利用者数と報酬規模の双方で拡大を続けている。同サービスの利用者が40万人を超えたことと、累計報酬支払額が概算で17億円に到達したことが、2026年3月26日に発表された。
累計報酬額の円換算値は、初回支払日から直近支払日までのETH日足終値の日本円価格の単純平均をもとに算出した概算である。実際の報酬支払はイーサリアム(ETH)で行われている。
同サービスは、口座内でETHを保有するだけで報酬が自動付与される仕組みを採用している。
一般的なステーキングでは手続きや資産ロックが必要となるケースも多いが、Coincheckではこれらの手間を排除し、売却や送金の制限も設けていない点が特徴だ。
特別な手続きなしで報酬を受け取れるシンプルな仕組みが、ETHの購入や継続保有の魅力の一つとなっている。
本件の背景には、ETHが歴史と実績を持つ暗号資産であり、Coincheckでもビットコインに次ぐ取扱実績を有していることがある。信頼性の高さが、こうしたサービス利用の土台になっている。
Coincheckは2016年3月にETHの取扱いを開始し、当初約1,484円だった価格は、2026年3月には約33万円台へと上昇した。
※ステーキング:暗号資産を預け入れ、ブロックチェーンの運営に参加することで報酬を得る仕組み。
暗号資産のインカム化は定着するか
本ステーキングサービス最大の意義は、暗号資産を「保有しながら収益を得る資産」へと再定義する流れを加速させられる点だろう。
シンプルな設計は利用者の裾野を広げ、保有しながら収益を得るという運用スタイルの浸透を後押ししているとみられる。手続きやロック期間の煩雑さからも解消されることで、従来参入をためらっていた層も利用しやすくなるだろう。
結果として、ETHを中心とした長期保有志向が強まり、国内でもインカム型運用が一般化していく可能性が高まりそうだ。
一方で、価格変動リスクの影響は引き続き無視できない。
報酬がETH建てである以上、相場次第で実質利回りが大きく左右される構造は変わらないと考えられる。
また、資産管理を事業者に委ねる点から、カウンターパーティリスクやセキュリティ依存の問題も残るだろう。
利便性の高さが先行することで、仕組み理解が不十分なまま利用が拡大する懸念も生じ得る。
今後は、ステーキングを軸とした「保有で稼ぐ」モデルが国内市場で一段と浸透していく展開が想定できる。
特に主要銘柄を中心に、長期保有と報酬獲得を組み合わせた運用が定着し、売買中心の投資スタイルを補完する存在になるかもしれない。
加えて、取引所間での利回りやサービス設計の競争が進むことで、ユーザー獲得を巡る競争環境はさらに激化していくことになりそうだ。
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