日本のTORICOはイーサリアム(ETH)の追加取得を発表した。
取得後の総保有量は2382ETH超となり、暗号資産を活用した企業トレジャリー戦略をさらに強化する方針である。
TORICO、ETH追加取得で保有拡大
2026年3月24日、TORICOは暗号資産投資事業の一環として、78.8883ETHを約2679万円で追加取得したと発表した。
平均取得単価は1ETHあたり約33万9721円である。今回の取得を含めた総保有量は2382.9987ETH、総取得額は約10億4921万円に達している。
同社は2025年12月以降、複数回にわたり段階的にETHを取得しており、取得単価は30万円台から50万円台まで幅がみられる。
保有数量にはステーキング収益(※)も含まれており、単なる保有にとどまらず、資産運用の側面も重視している様子が窺える。
資金面では、第11回新株予約権による調達資金を原資とし、取得資産は国内大手取引所と連携した保管体制のもと管理される。
さらに海外アドバイザーや金融プロトコルを活用することで、運用の高度化を図る方針を示している。
同社は、ステーキングや運用高度化の取り組みを加速させ、暗号資産を収益獲得のための事業用資産として活用する『稼ぐトレジャリー』の推進を行うことで、中長期的な企業価値向上を目指している。
※ステーキング:暗号資産を預け入れ、ブロックチェーンの取引検証やネットワーク維持に参加することで報酬を得る仕組み。
暗号資産トレジャリーの拡大と課題
暗号資産を「収益を生む資産」として活用する動きは、今後さらに広がる可能性がある。
特にEthereumのようなステーキング対応資産は、保有中の収益獲得を通じて低金利環境の代替運用として機能しやすくなるとみられる。
分散取得によるリスク平準化や、Web3領域との事業シナジー創出も進みそうだ。
一方で、価格変動の影響は依然として大きく、相場下落時には評価損が企業財務を圧迫する懸念は残る。
加えて、会計基準や税制の不確実性も続くと見込まれるため、制度変更リスクへの対応が求められそうだ。
ステーキングも報酬変動や技術的リスクを伴うため、安定収益とは言い切れないだろう。
今後は、DeFiやトークン化資産との連携など、より高度な運用へ発展する可能性がある。
ただし、その分リスク構造は複雑化し、導入企業は限定的にとどまる展開も想定できる。
結果として、暗号資産トレジャリーは高度な知見と管理体制を備えた企業に選択される戦略へ収斂していきそうだ。
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