日本の株式会社TORICOはイーサリアム(ETH)の追加取得を発表した。
総保有量は2304ETH超に達し、調達資金を活用した暗号資産運用を本格化させる。
ステーキングなどを組み合わせた新たな財務戦略の確立を目指す。
追加取得で総保有2304ETH超に拡大
2026年3月19日、TORICOは暗号資産投資事業の一環としてイーサリアム(ETH)を76.1829ETH追加取得したと発表した。
取得額は約2680万円で、平均取得単価は1ETHあたり約35万1785円となる。
これにより、同社の総取得量は2304.1104ETHに拡大し、累計取得額は約10億2241万円に達した。
同社は2025年末以降、段階的にETHの取得を進めており、複数回にわたる買い増しとステーキング(※)収入の積み上げによって保有量を拡大してきた経緯がある。
平均取得単価は約44万3737円となっている。
また、取得した資産は国内大手取引所との連携による安全な保管体制のもとで管理される。
加えて、海外アドバイザーや金融プロトコルを活用し、運用の高度化を進める方針も示された。
※ステーキング:ブロックチェーンネットワークの運営に参加するために暗号資産を預け入れ、その対価として報酬を得る仕組み。特にイーサリアムでは保有資産をロックすることで利回りを得られる。
収益化とボラティリティの両立が鍵
本取り組みのメリットは、企業財務を単なる資産保全から収益創出へと拡張できる点だろう。
ETH保有とステーキングを組み合わせることで、価格上昇に依存せず利回りを確保する構造が成立すれば、資本効率の向上につながる可能性がある。
加えて、上場企業による継続取得は市場への信頼シグナルとなり、暗号資産活用の裾野を広げる契機になり得る。
一方で、価格変動リスクは依然として大きく、下落局面では評価損の拡大や投資家心理の悪化を招きかねない。
さらに、ステーキングやDeFiには技術的・規制的な不確実性が伴うため、従来の財務運用よりも高度なリスク管理が求められる構造であるとも言える。
運用が不透明になれば、企業価値そのものへの懸念にも発展しかねない。
今後は、同社が価格変動を吸収しつつ安定的な収益モデルを確立できるかが焦点となりそうだ。
特に、下落局面や規制変更下でも戦略を維持できれば、「稼ぐトレジャリー」は実務的な選択肢として認識される可能性が高まるだろう。
一方で、運用失敗が顕在化すれば追随の動きは鈍るかもしれない。
関連記事:
TORICOがETH追加取得で2227枚超に 「稼ぐトレジャリー」戦略を加速

TORICOがCoincheck Primeでイーサリアム運用開始 稼ぐトレジャリー戦略

Ethereum JapanがDigital Assets WG設立 日本企業のイーサリアムRWA研究
