米実業家イーロン・マスク氏が率いるAI企業xAIで、新たな人員削減が実施された。ロイター通信が英紙フィナンシャル・タイムズの報道として3月13日に伝えた。
共同創業者2人も相次いで退任し、同社の経営体制は大きく変化している。
背景にはコード生成ツールの業績不振に対するマスク氏の強い不満があるとされている。
xAIで追加の人員削減、共同創業者も退任
ロイター通信は3月13日、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)の報道として、米実業家イーロン・マスク氏が率いる人工知能(AI)企業xAIで新たな人員削減が実施されたと伝えた。
今回の動きでは一部の従業員が解雇されたほか、共同創業者2人が相次いで同社を離れる事態となった。
背景には、同社が開発していたコード生成ツールの業績不振に対するマスク氏の不満があったと報じられている。
報道によると、マスク氏はスペースXや電気自動車大手テスラから「フィクサー」を招き入れ、xAIの監査を実施した。
この監査を通じて業務成果が十分でないと判断された従業員が解雇対象となったと伝えられている。
また、共同創業者の張国棟(グオドン・チャン)氏はコード生成ツールに関する問題の責任を問われ、主要な職務を解かれた後に退社を表明した。
さらに、もう1人の共同創業者である戴子航(ジハン・ダイ)氏も同週中にxAIを離脱した。
今回の退任により、2023年の創業メンバー11人のうち、現在も同社に残る共同創業者は2人のみとなった。
急速な組織再編は再建の布石となるのか
今回のxAIの組織再編は、経営判断の迅速さという点でメリットになり得る。
生成AI分野では、技術開発の遅れがそのまま競争力の低下につながることもあるため、成果の乏しい部門を早期に見直す判断は合理的といえる。
人材や資金を重点領域へ集中できれば、開発速度を高める契機になる可能性もあるだろう。
一方で、共同創業者の相次ぐ離脱は組織の安定性に影響を与える懸念がある。
創業メンバーは技術や経営の知見だけでなく、企業文化や意思決定の方向性にも深く関わる存在である。
そのため、短期間で退任が続けば、社内の求心力が弱まり、優秀な人材の流出を招くリスクも否定できない。
今後は、この再編が一時的な混乱で終わるのか、それとも体制立て直しの契機になるのかが焦点となりそうだ。
もし経営陣の指揮系統が整理され、主力モデルや商用化に直結する領域へ資源配分が進めば、xAIはより機動的な開発体制へ移行する可能性がある。
逆に内部の混乱が長引けば、競争激化するAI市場で立ち位置が揺らぐ展開も考えられるだろう。
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