米GoogleはAIノートツール「NotebookLM」に動画生成機能「Cinematic Video Overviews」を追加したと発表した。
複数の生成AIを組み合わせ、資料をもとに没入感のある動画を自動生成する新機能で、米国のGoogle AI Ultra加入者向けに提供が始まっている。
NotebookLM、資料から映画風動画を生成
2026年3月4日(米国時間)、Googleが発表した「Cinematic Video Overviews」は、NotebookLMに搭載された動画生成機能の大幅なアップデートである。
従来の「Video Overview」は音声付きスライド形式の動画生成が中心だったが、新機能ではより没入感の高い映像を生成できるようになった。
この新機能は、複数の生成AIを組み合わせて動作する点も特徴だ。
具体的には「Gemini 3」「Nano Banana Pro」「Veo 3」などが連携し、滑らかなアニメーションや詳細なビジュアルを生成する仕組みだ。
NotebookLMに読み込ませたソースをもとに、AIが構成やスタイルを決定し、ユーザーごとに最適化された没入感のある動画を生成する。
その中でもGeminiは、動画制作における「クリエイティブディレクター」の役割を担う。
ストーリー構成や視覚スタイル、動画のフォーマットまでを自動的に判断し、全体の一貫性を保ちながら内容を最適化する仕組みとなっている。
AIが変える動画制作のワークフロー
今回の機能強化により、動画制作のハードルが大きく下がる可能性がある。
資料を読み込ませるだけで構成や演出をAIが設計する仕組みが普及すれば、専門的な編集スキルを持たないユーザーも動画を作成できるようになるだろう。
特に教育や企業のプレゼン分野では、文章やスライドを短時間で動画化できる環境が広がることで、情報伝達の効率が高まる可能性もありそうだ。
一方で、生成動画の内容が必ずしも正確とは限らない点には注意が必要そうだ。
AIが資料を再解釈してストーリー化する過程では、情報の強調や省略、文脈の誤解が生じる恐れもある。
さらに、自動生成された演出がユーザーの意図と異なる表現を生む場面も想定できるため、制作プロセスの透明性や検証体制の整備が求められる局面も出てきそうだ。
今後は、情報整理ツールと動画生成AIが統合されることで、文章資料の作成から動画化までを一体で行うワークフローが広がる可能性がある。
企業や教育現場では、資料をそのまま動画として共有する文化が定着するかもしれない。
ただし、普及には生成内容の確認や出典表示など信頼性管理の仕組みが重要であると考えられるため、編集フローの整備が今後の鍵になるとみられる。
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