米半導体大手エヌビディアは、2025年11月~2026年1月期の四半期決算を発表した。
売上高は681億ドル、純利益は前年同期比94%増と急伸し、いずれも過去最高を更新。AI向けデータセンター事業が全体の9割超を占め、業績を力強く押し上げた。
売上681億ドル、純利益94%増
2026年2月25日、米半導体大手エヌビディアは2025年11月~2026年1月期の四半期決算を発表した。
同社の第4四半期売上高は681億2700万ドルと前年同期比73%増となり、純利益は429億6000万ドルで同94%増と急伸した。
希薄化後1株当たり利益は非GAAPベースで1.62ドルとなり、市場予想を上回る水準で着地している。売上・純利益ともに四半期として過去最高を更新した。
業績を牽引したのはデータセンター部門であり、四半期売上高は623億ドルと前年同期比75%増を記録した。
全社売上の9割超を占める構成である。ジェンスン・フアンCEOは、コンピューティング需要が指数関数的に拡大し、エージェント型AI(※)の転換点が到来したと述べた。
通期売上高も2159億ドルと前年比65%増に達し、年間ベースでも過去最高を更新している。
加えて同社は2026年度に411億ドルを自社株買いおよび配当で株主還元した。
決算発表後、株価は時間外取引で一時約4%上昇した。
※エージェント型AI:目標達成に向けて計画を立て、必要に応じてツールや外部システムを使いながら、タスクを自律的に実行するAI。
AIインフラ需要の持続性は本物か
本件最大のメリットは、AIインフラ需要の拡大が単なる期待値ではなく、実績として裏付けられた可能性がある点だと考えられる。
データセンター部門が売上の大半を占め、純利益も大幅増となった構図は、AI計算資源が産業基盤として定着し始めている兆しとも受け取れるだろう。
通期で過去最高を更新した事実は、需要が一時的な偏りではない可能性を示唆している。
一方で、売上の大部分を特定用途に依存する構造は変動リスクを内包する。
地政学的要因や輸出規制の影響が長期化すれば、成長見通しは揺らぐ局面もあり得る。
顧客企業の巨額投資が十分な収益を生むかどうかもなお検証途上にあり、期待が先行すれば株価の振れ幅が拡大する展開も想定できる。
今後は、AI活用が企業活動の標準装備へと広がるかが鍵を握りそうだ。
エージェント型AIなどの本格導入が進めば、演算需要は継続的に創出されていく可能性が高いとみられる。
ただし、クラウド各社の投資動向次第では調整局面に入る可能性も残る。成長が循環的拡大にとどまるのか、構造的転換へ進むのか、次の決算動向が試金石となりそうだ。
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