マイナウォレットとしずおかFG、Baseでデジタル通貨発行を共同研究

マイナウォレットは2025年12月29日、しずおかフィナンシャルグループとweb3事業に関する共同研究を開始したと発表した。
Ethereumレイヤー2「Base」を活用し、発行主体が管理可能なデジタル通貨の技術検証を行う。
マイナウォレットとしずおかFG、Baseで実証
2025年12月29日、マイナウォレット株式会社は、しずおかフィナンシャルグループとweb3事業に関する共同研究を開始すると発表した。
今回の共同研究は、パーミッションレスブロックチェーン(※1)上で、発行主体が管理可能なパーミッションドトークン(※2)を発行できるかを検証する点に主眼がある。
研究開始日は2026年1月5日で、共同研究の第1弾としてEthereumレイヤー2「Base」を用いた実証実験を行う。期間は2026年1〜2月を予定している。
実証では、実験用トークンを発行し、しずぎん本部タワー内での支払いや、役職員など特定ユーザー間に限定した送付を試行する。
加えて、発行者側が取引内容を把握・管理できるかを確認し、運用上の課題を洗い出す。
マイナウォレットは、マイナンバーカードを活用したweb3ウォレットを提供しており、2025年10月には公的個人認証サービス(JPKI)における主務大臣認定を取得したとしている。
今回のしずおかフィナンシャルグループとの連携により、地域における活用方法の創出や実用化に向けた検討を進めるとしている。
※1 パーミッションレスブロックチェーン:誰でも参加・検証が可能な公開型ブロックチェーン。
※2 パーミッションドトークン:移転先や利用者を特定条件に制限したトークン設計。
実証から業務インフラ候補へ向かう可能性
本件のメリットは、パーミッションレスなEthereumレイヤー2「Base」を活用しつつ、発行主体による管理性を前提としたトークン設計を検証している点にあるだろう。
公開型ブロックチェーンの拡張性や相互運用性を活かしながら、地域金融が求める統制や可視性を両立させようとする試みは、国内の実務要請に即した現実解と位置付けられそうだ。
とりわけ、本人確認とウォレットを結び付ける設計思想は、利用者の信頼形成を後押しする可能性がある。
一方でデメリットとして、ガバナンス設計の複雑化があるだろう。
パーミッションレス基盤上で管理性を確保する以上、権限分配や障害時の責任範囲を明確に定義する必要があり、技術検証だけで解消するのは難しいと考えられる。
また、実証範囲が限定的である以上、スケール時や外部接続時の課題は今後顕在化するとみられる。
今後の展望としては、当面は閉域的な決済や内部ポイント用途にとどまる可能性が高い。
しかし、本人性とトークン管理の接続モデルが整理されれば、地域通貨や特定目的給付などへの応用も現実味を帯びてくるだろう。
今回の知見が、地域金融におけるweb3活用を「実証段階」から「業務インフラ候補」へ押し上げる契機になるかが注目できるとみられる。
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