AIが最短10分でホームページ作成 フリー株式会社が「freeeホームページ」提供開始

2025年11月26日、フリー株式会社は、基本情報を入力するだけでAIが最短10分でホームページを作成する新サービス「freeeホームページ」の提供を開始した。
同社は、創業時にも利用しやすい低コストで事業に必要なホームページを効率的に作成できるサービスだと位置付けている。
ホームページ制作が最短10分に freeeホームページの概要
26日、フリーは会社名や屋号、事業内容などの基本情報を入力するだけで、AIがテンプレート選定やテキスト・画像の提案を行い、プレビューを確認しながら調整すれば公開できる「freeeホームページ」を開始した。
公開までの時間は“最短10分”としており、ホームページを短時間で公開できる点を特徴としている。
また、料金プランは月額1,480円、年払いでは月換算で約980円と、創業直後のコストを抑えたい事業者にも配慮された価格設定となっている。
このサービスは、営業ツールのひとつとして起業・開業時に必要なホームページを効率的に作成できることをうたっており、基本情報を入力するだけでホームページを公開できるとしている。
同社が2025年11月4日から11日にかけて、起業・開業事業経営者649名を対象に実施した「ホームページ作成に関する調査」によると、スモールビジネスの約3分の1(33%)が外部にホームページ制作を委託していた。
そのうち、56%が制作費として10万円以上を支払い、91%以上が完成までに1週間以上を要していたという。
また、ホームページを作成した人のうち60%は、創業から1ヶ月以内に制作を行っており、創業初期からホームページを必要とするニーズの高さが明らかになった。
今後は、同社の他サービスである「freee会社設立」や「freee開業」で登録された情報からホームページを作成できる機能の追加も予定されている。
AIが変える創業支援のかたち freeeホームページの可能性と課題
「freeeホームページ」の導入は、創業直後の事業者にとって大きな支援となるだろう。
AIによる自動生成により、限られた時間と資金のなかでも迅速にオンライン発信を始められる点は、デジタル化の初期ハードルを下げる有効な仕組みといえる。
制作会社に依頼せずとも自力で開設できる環境は、起業家の行動スピードを高め、情報発信の裾野を広げていく可能性がある。
一方で、freeeホームページが想定するサイト構造はあくまで簡易的なものであり、独自デザインや多機能を求める企業にとっては物足りなさも残るだろう。
AI生成ゆえのテンプレート依存や文章の類似化も避けがたく、差別化には手動編集や追加作業が求められる場面も増えそうだ。
今後は、同社の他サービスとデータ連携が進むことで、事業立ち上げからWeb発信までを一気通貫で支援する仕組みへ発展していく可能性がある。
さらにAIの学習精度が向上し、業種別テンプレートや表現最適化が実装されれば、「速さ」だけでなく「伝わりやすさ」までを支援する次世代ツールへと進化していくことが期待できるだろう。
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