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カナダが予算案可決 ステーブルコイン規制を前進

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カナダ連邦議会は自由党政権が提出した2025年度予算案の信任投票を170対168で可決した。
予算案には同国初となる包括的なステーブルコイン規制が盛り込まれ、デジタル資産に関する制度整備の方向性が示された。

予算案可決でカナダ初のステーブルコイン規制枠組みを承認

11月17日の信任投票は巨額赤字への反発が強まる中で接戦となったが、緑の党エリザベス・メイ議員が環境政策の進展を理由に賛成へ回り、170対168で可決した。
これにより、カナダ銀行(Bank of Canada)が監督を担う新たなステーブルコイン(※)規制枠組みの導入が、連邦予算の一部として位置付けられた。

制度の中心には、発行体に1:1の準備資産保持を義務付ける仕組みが据えられている。
準備資産はカナダドルや米ドルといった主要通貨、または高品質な流動資産に限定され、ユーザーは即時償還が可能となる設計が求められる。
あわせて、リスク管理やサイバーセキュリティ、情報開示、破綻時の管理体制などについても、発行体に対して厳格な要件を課す方針が示されている。

監督体制の強化に向け、カナダ銀行には2026〜27年の2年間で1,000万カナダドルが充てられ、その後の運営費は発行体から徴収する手数料で賄う計画だ。
また、小売支払活動法(Retail Payment Activities Act)の改正によって、ステーブルコインを扱う支払サービス事業者も監督対象に組み込まれる。

制度設計は、米国で成立したGENIUS法や英イングランド銀行が検討する枠組みと多くの共通点があるとされ、国際的なステーブルコイン規制の動向を踏まえた内容となっている。
関連する75本の法改正については、今後の議会審議で制度の詳細を詰めていくことになっており、運用面や技術面の要件もその過程で検討される。

ステーブルコイン:法定通貨などと価値を連動させる暗号資産。価格変動を抑え、決済・送金用途で広く利用される。

制度の利点と課題が交錯 市場拡大へ向けた焦点はどこか

ステーブルコイン規制の導入は、カナダのデジタル決済領域に一定の利点をもたらすとみられる。
明確な監督枠組みが整えば、越境決済やオンライン商流の利便性が高まり、企業や金融機関の参入環境が改善する可能性がある。
世界的に普及が進むステーブルコイン市場では利用ニーズが高まりつつあり、制度整備が進めば国際競争力の底上げにもつながりそうだ。

一方、利回り提供の全面禁止は発行体の事業設計に制約を与え、海外勢と比べた際の競争上のハンディとなる懸念がある。
さらに、監督強化に伴うコスト負担が新規参入の障壁として作用する可能性もある。

制度の詳細は今後の議会審議に委ねられており、最終的な基準がどの程度国際的なルールと調和するかが事業者の判断に影響しそうだ。
市場育成と金融システムの安全性をどのように両立させるかが、今後の制度運用における主要な論点となっていくだろう。

カナダ下院「第45回国会第1会期 – 議案第50号」

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