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富士急ハイランド、待ち列をアプリに任せる「分身くん」導入 通常料金+2000円で園内を自由に回遊

PlusWeb3 編集部
PlusWeb3 編集部 Web3・AI専門メディア

山梨県の富士急ハイランドは、アプリ上でアトラクションの順番待ちができる新チケット「分身くん」を発表した。7月21日に販売を始め、22日から提供する。料金はワンデイパスに1人2000円を追加する形となる。

人気11機種をアプリ上で順番待ち

2026年7月13日に発表された「分身くん」は、富士急ハイランド公式アプリ「Qちゃん」から対象アトラクションを選ぶと、受付時点の待ち時間に応じてカウントダウンが始まるバーチャルキューライン(※)付きワンデイパスである。利用者は実際の列を離れ、終了後に発行される搭乗券を使って対象機種に乗車する流れだ。

対象は「ZOKKON」「FUJIYAMA」「高飛車」「ええじゃないか」をはじめ、「富士飛行社」「進撃の巨人 THE RIDE」「鉄骨番長」など計11機種。搭乗券は発行後30分間有効で、顔認証ワンデイパスとの同時利用が必要になる。

また、購入は来園前日までにオンライン販売サイト「CLUBフジQ」で行う必要がある。事前販売限定で、当日販売や現地窓口での取り扱いはない。販売枚数には上限があり、最繁忙期などにはサービス品質を維持するため休止する場合もあるという。

同園は2018年に顔認証システムを導入するなど、待ち時間や入場手続きの改善にテクノロジーを活用してきた。今回のサービスは、来園者が物理的な列に拘束されない「並ばなくていい遊園地」の実現に向けた取り組みと位置付けられている。

※バーチャルキューライン:利用者が実際の待機列に並ばず、アプリなどで順番を確保する仕組み。指定時刻や通知後に乗り場へ向かうことで、待ち時間を園内の別の行動に充てられる。

滞在価値を高める一方、運用設計が課題

分身くんの利点は、待ち時間を食事や買い物、イベント参加、別のアトラクションの利用に振り替えられることだろう。特に夏季は、屋外の列を離れてレストランやショップで過ごせるため、暑さによる負担を抑えながら園内滞在の密度を高められるはずだ。

施設側にとっても、来園者の回遊が増えれば飲食や物販の利用機会が広がる可能性がある。待機列の混雑緩和や園内スペースの有効活用にもつながり、単なる時短サービスではなく、園内消費と顧客満足度を同時に改善する施策になり得る。

一方、追加料金は1人2000円で、家族やグループでは負担が膨らむ可能性がある。
販売数が限られるうえ、機械点検などで待ち時間が変動する可能性もあるため、料金に見合う体験を安定して提供できるかが重要になりそうだ。

また、仮想的に順番を確保する利用者と通常列の利用者をどう配分するかによっては、通常待ち時間が長くなる懸念もある。

今後は利用率や回遊データを基に運用を調整し、対象機種や販売枠を段階的に最適化できるかが、「並ばなくていい遊園地」の成否を左右すると考えられる。

富士急行 プレスリリース

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