2026年7月13日、GMOインターネットグループは、代表取締役グループ代表の熊谷正寿氏が新たに「グループAI変革最高責任者(グループCAIO)」を兼務すると発表した。グループ全体のAI戦略や人材育成、ガバナンスをトップ自ら統括し、2027年11月までにハイパーオートメーション化を目指す。
熊谷氏がグループCAIOを兼務
GMOインターネットグループは、新たに「グループAI変革最高責任者(グループCAIO)(※)」を設置し、代表取締役グループ代表 会長兼社長執行役員・CEOの熊谷正寿氏が兼務する人事を決定した。同職はグループ全体のAI戦略、導入推進、ガバナンス、人材育成、業務変革を統括する役割を担う。
同社は「AIとロボティクスで未来を創るNo.1企業グループ」を掲げ、生成AIを経営の中心に据えた取り組みを進めている。熊谷氏は生成AIを「インターネット革命の本番」と位置付け、AIを活用する企業とそうでない企業の競争力の差は今後さらに拡大するとの考えを示してきた。
これまでにもAIリスキリング施策「虎の穴」や年間10億円規模の「GMO AIブースト支援金」、Claude向け追加投資、「GMO AI Day」の制定などを実施している。今回のCAIO新設により、これらの施策を経営トップの権限で横断的に推進する体制が整った。
熊谷氏はコメントで、自らClaude Codeを活用したバイブコーディングでアプリ開発を続けていることを紹介。「コーディングはすでにAIの仕事になった」との認識を示し、AIを前提とした組織へ転換する方針を明らかにした。また、2027年11月までにAIエージェントを全面活用する「日本で最もハイパーオートメーション化された企業グループ」の実現を目標に掲げている。
※グループCAIO:Chief AI Transformation Officerの略。企業全体のAI戦略や業務変革、人材育成などを統括する最高責任者。
AI経営は企業競争力を左右する時代へ
今回の人事は、AI活用を個別の業務改善にとどめず、経営トップが主導する全社的な経営戦略として推進する姿勢を明確にした点に意義がある。AIの導入と意思決定を一体的に進められれば、生産性向上や新規サービス創出のスピードがさらに高まる可能性がある。
一方で、AIを前提とした組織運営には課題も残る。社員のリスキリングやガバナンスの整備に加え、AIの判断をどこまで業務へ委ねるかといったルール作りも欠かせない。導入を急ぐあまり、情報管理や品質管理が追いつかなければ、新たなリスクを招く可能性もある。
今後はAI活用の巧拙が企業の競争力を左右する要素として、これまで以上に重要になると考えられる。GMOインターネットグループのように経営トップがAI変革を直接統括する取り組みが成果を上げれば、日本企業でもAIを経営戦略の中核に据える動きがさらに広がる可能性がある。
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