2026年7月3日、株式会社ソフトクリエイトは、サイボウズの業務改善プラットフォーム「kintone」向けに、自然言語でデータ連携を自動化する「Safe AI Insights for kintone」の提供を開始したと発表した。CSVやPDFなどのデータ加工からアプリ間連携までをAIが担い、現場での業務効率化を支援する。
AIが自然言語でkintone連携を自動化
「Safe AI Insights for kintone」は、「住所から都道府県を切り出す」「表記揺れを統一する」といった日本語の指示だけで、AIがデータ取得・加工・出力までの処理を自動で構築するサービスである。プログラミングや複雑な設定を必要とせず、kintoneアプリやCSV、Excel、PDF、画像、データベースなど幅広いデータを扱える点が特徴だ。
開発の背景には、kintoneの利用拡大に伴い、CSVやPDFの取り込み、データ整形、アプリ間転記といった手作業が増えている現状がある。一方で、従来のETL(※)ツールやiPaaSは導入や運用の難易度が高く、現場だけでは扱いにくいという課題もあった。同サービスは、その中間に位置する「現場で使いやすいデータ連携基盤」として提供される。
連携設定は保存・共有でき、担当者が変わっても同じ品質で業務を再現可能だ。初期費用は10万円、基本ライセンスは月額3万5000円からで、今後はファイルの自動取得や定期実行にも対応する予定としている。
※ETL:複数のシステムからデータを抽出(Extract)し、必要な形式へ変換(Transform)したうえで、別のシステムへ読み込む(Load)データ連携技術の総称。
現場主導のDX拡大へ期待と課題
今回のサービスにより、請求書や領収書のPDF・画像から必要情報を抽出して登録したり、複数部署に分散したデータを集約したりする作業の効率化が期待される。専門知識がなくても自然言語で操作できるため、IT部門に依存しない現場主導のDXを後押しする可能性がある。
一方で、AIが加工・変換したデータを業務で利用する以上、重要な情報については人による確認が求められる場面もあると考えられる。特に基幹データや顧客情報では、誤変換や抽出ミスへの対応を見据えた運用ルールの整備が重要になるだろう。
今後、自動取得や定期連携まで実装されれば、企業のデータ活用はさらに自動化が進むとみられる。生成AIは文書作成支援だけでなく、業務プロセス全体を支える基盤へと役割を広げつつあり、こうした現場向けサービスの普及が国内企業のDXを加速させるかが注目される。
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