2026年6月19日、GMO AI&ロボティクス商事(GMO AIR)は、中国のヒューマノイドメーカーUnitree Roboticsと国内正規代理店契約を締結したと発表した。Unitree製ロボットの国内販売に加え、導入支援やソフトウェア開発、保守運用までを一括提供する。フィジカルAI市場の拡大を見据え、日本でのヒューマノイド普及を後押しする動きとして注目される。
Unitree製ヒューマノイドを販売開始
GMO AIRは今回の契約により、Unitree Roboticsの国内正規代理店として事業を開始した。対象となるのは人型ロボット「G1」「H1」のほか、四足歩行ロボット「Go2」「B2」などである。
同社は機体販売だけでなく、導入設計やシステム連携、ソフトウェア開発、保守運用までをワンストップで提供する。さらにGMOインターネットグループの通信インフラやクラウド、セキュリティ技術を活用し、安全な運用環境の構築も支援する方針だ。
背景には、生成AIの進化を受けて拡大するフィジカルAI市場がある。物流や製造、施設管理、建設、空港業務などでは自律的に作業を行うロボットへの需要が高まっており、ヒューマノイドの社会実装競争が世界的に加速している。
GMO AIRはこれまでにも、ヒューマノイド派遣サービスの展開や「GMOヒューマノイド・ラボ」の運営、JALグループとの空港実証実験などを実施してきた。今回の代理店契約は、そうした取り組みを本格的な事業展開へ発展させるものとなる。
普及の追い風となる一方、収益化は未知数
今回の提携は、日本企業によるヒューマノイド導入のハードルを下げる可能性がある。これまで先進ロボットは研究開発用途が中心だったが、販売から保守までを一括で支援する体制が整えば、実運用を検討する企業は増えるかもしれない。
特に人手不足が深刻化する物流や空港、警備、施設管理などの分野では、24時間稼働可能なロボットへの期待が今後さらに高まる可能性がある。人間向けに設計された環境で利用しやすいヒューマノイドは、省人化の有力な選択肢になり得る。
一方で、市場の本格拡大には課題も残る。導入コストや運用費用に加え、実際にどれだけ生産性向上や人件費削減につながるかはまだ十分に検証されていない。多くの企業にとっては、投資対効果を見極める段階にあると言える。
今後は実証実験から商用利用へ移行する事例がどこまで増えるかが注目点になりそうだ。ヒューマノイドが特定業務で明確な成果を示せれば、日本におけるフィジカルAI市場は大きく成長する可能性がある。
関連記事: