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SMBC・富士通・ソフトバンクが医療AI連携 大規模国産ヘルスケア基盤の創出へ

PlusWeb3 編集部
PlusWeb3 編集部 Web3・AI専門メディア

国内の三井住友フィナンシャルグループ、富士通、ソフトバンクの3社は、健康・医療分野での業務提携を発表した。
医療データと健康データを統合する国産ヘルスケア基盤を構築し、AIエージェント搭載アプリを通じて医療費抑制や健康寿命延伸を目指す。

医療データとAIを統合へ

2026年5月19日に発表された今回の提携では、本人同意に基づき医療データと個人の健康データを連携し、国内データセンター上で運用する国産ヘルスケア基盤の構築を進める方針が示された。
3社は、日常的な健康管理から受診、継続治療、治療後フォローまでを一体的に支援するAIエージェント搭載アプリの提供を目指している。

背景には、日本の急速な高齢化と医療費増大への危機感がある。65歳以上人口はすでに全体の約30%に達しており、慢性疾患対応や在宅医療の負担も拡大している。
一方で、医療データは標準化途上にあり、健康アプリごとにデータが分断されている現状が、医療DX推進の障壁となっていた。

今回の構想では、富士通が電子カルテ分野の強みを生かしてデータ基盤や医療向けAIを担当し、一方のソフトバンクは「LINE」「Yahoo! JAPAN」「PayPay」など巨大利用基盤を活用し、国内完結型アプリを主導する。
SMBCグループは金融サービスとの連携や「Olive」経済圏を通じたプラットフォームの普及を担う。

3社は将来的に6,000万人規模の利用と、4,000医療機関への導入を目標として掲げる。
さらに「全国医療情報プラットフォーム」や「マイナポータル」との連携も視野に入れており、日本版デジタル医療インフラとしての発展を狙っている。

医療費5兆円抑制の期待と課題

この構想の特徴は、単なる健康アプリ開発ではなく、医療データ連携や医療機関支援を含む基盤整備に踏み込んでいる点だろう。
3社は、重複検査や投薬、受診中断後の重症化、予防可能疾患の進行などを抑制することで、将来的に5兆円規模の医療費増加抑制効果を見込んでいる。

日常の睡眠、運動、食事、決済履歴などと健康データが結びつけば、従来より細かな健康支援やリスク予測が可能になると考えられる。

一方で、課題も小さくない。医療データは極めて機微性が高く、本人同意の運用やデータ管理の透明性が不十分であれば、利用者の不信感につながる可能性がある。大規模な企業連携によって医療・健康情報の利活用が進む以上、データ主権や競争政策の観点からも慎重な制度設計が求められることになりそうだ。

とはいえ、日本の医療制度維持が大きな社会課題となる中、今回の提携は「国産AI×医療DX」の本格実装として、今後の国内ヘルスケア産業の方向性を左右する重要な試金石になる可能性は高いと言えるだろう。

ソフトバンク プレスリリース

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