米半導体大手のインテルが第2四半期の売上見通しを発表し、市場予想を上回る強気なガイダンスを示した。AIデータセンター需要の拡大が同社を後押ししている。
AI需要で業績上振れ、株価高騰
インテルは2026年4月23日、第2四半期の売上高予測を138億〜148億ドルとし、市場予想である約130億を上回る水準を示した。
調整後1株利益も0.20ドルと、予想の0.09ドルを大きく超える見通しである。
これを受け、株価は時間外取引で約15%上昇し、時価総額は約490億ドル増加した。
同時に発表された第1四半期決算も好調で、売上高は135億8000万ドルと市場予想を上回った。特にデータセンター・AI部門の売上は51億ドルに伸長し、こちらも市場予想の44.1億ドルを上回った。
40億ドル超のリストラ費用計上により最終損失は発生したが、調整後利益は予想を大幅に上回った。
クラウド事業者がAIモデルの学習から実装へと移行する中で、インテルには高性能中央演算処理装置(CPU)の販売機会が浮上している。
デーブ・ジンスナー最高財務責任者はロイター社へのインタビューで、「CPUは今、ルネサンスを迎えている」「われわれはAI投資から大きな恩恵を受け始めている」と述べた。
なお、同月22日、テスラのイーロン・マスクCEOは同社の半導体製造プロジェクト「テラファブ」で、インテルの先端プロセス「14A」を採用する計画を示している。
CPU再評価の恩恵と競争激化の行方
本件において注目すべきは、CPUの役割が再評価されている点だろう。
これまで生成AI領域ではエヌビディアのGPUが主導してきたが、AIの推論や実運用段階ではCPUの重要性が高まる可能性が高い。インテルはこの領域で優位性を持つため、AI投資の裾野拡大から直接的な恩恵を受けられるかもしれない。
一方で、競争環境はむしろ激化していると言える。アドバンスト・マイクロ・デバイセズやアームも同市場への攻勢を強めており、性能・消費電力・コストの全方位での競争は避けられないと考えられる。
また、ファウンドリー(受託製造)事業でもTSMCなどの先行企業が存在するため、シェア獲得は容易ではないはずだ。
今後の焦点は、AI需要の構造変化をどこまで取り込めるかにありそうだ。
クラウド事業者が学習から推論へとシフトする中で、CPUと製造サービスの両軸で成長を実現できれば、同社は再び半導体産業の中核に返り咲く可能性がある。
ただしそれを実現するためには、投資回収の確度と持続的な競争優位の確立が不可欠となるだろう。
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