株式会社HashPortは、関西電力の社会貢献アプリ「モアクト」にWeb3ウォレット機能の提供を開始したと発表した。
行動データをSoulbound Token(SBT)として記録する新たな仕組みが導入される。
モアクトにSBT記録機能を実装
2026年4月8日、HashPortは関西電力が提供する社会貢献アプリ「モアクト」に対し、Web3ウォレット「HashPort Wallet」の機能提供を開始したと発表した。これにより、アプリ内でユーザーの活動履歴をブロックチェーン上に記録できる仕組みが整備された。
今回の連携では、ユーザーが社会貢献活動を通じて獲得する行動データを、SBT(※)として発行・管理する機能が実装された。
モアクトの「スイッチ」機能と連動し、ミッション達成によって得られる「トク」がデジタル証明として蓄積される設計となる。
従来のポイント型サービスでは、ユーザーの行動履歴はアプリ内に閉じた形で管理されていた。
一方、本連携ではそれらの履歴がブロックチェーン上に記録されることで、改ざん耐性を持つ形で可視化される点が特徴となる。
モアクトは、ゼロカーボンなどの社会課題に関するミッションを提供し、ユーザーの行動変容を促すアプリとして展開されてきた。
今回の機能追加により、従来のWeb2型のポイント体験に加え、Web3型の資産管理の概念が組み込まれる形となる。
※SBT(Soulbound Token):他者へ譲渡できないNFTの一種。個人の実績や資格、活動履歴などをブロックチェーン上に記録する用途で活用される。
Web2とWeb3融合で行動証明が拡張
今回の取り組みは、既存のポイント経済とWeb3技術を接続する実装事例の一つになるだろう。
ユーザーの社会貢献活動が単なるポイント獲得にとどまらず、改ざん困難なデジタル証明として蓄積されることで、行動の価値が長期的に保存される可能性がある。
特に、SBTによる履歴管理は、個人の社会的信用や実績の可視化に応用できる余地がある。
将来的には、ボランティア活動や環境配慮行動などが評価指標として活用される仕組みへ発展することも考えられる。
一方で、ユーザー体験の観点では課題も残りそうだ。
ウォレット管理や秘密鍵の取り扱いといったWeb3特有の運用知識が必要となる場合、一般ユーザーの利用ハードルとなる可能性がある。
また、行動データの記録範囲やプライバシー設計についても慎重な運用が求められるだろう。
今後は、こうした技術が日常アプリにどこまで自然に組み込まれるかが普及の鍵となりそうだ。
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