株式会社明治はAIが発案した新商品「きたきたのこのこの山里」を4月14日より全国発売すると発表した。
両ブランドの特徴を掛け合わせた新商品であり、開発過程に加えてパッケージデザインにもAIを活用した点が特徴だ。
AI発案で定番菓子が融合商品化
2026年4月7日、明治は「きのこの山」と「たけのこの里」を融合させた新商品「きたきたのこのこの山里」を全国のコンビニエンスストアや駅売店で2026年4月14日から販売すると発表した。
ひとくちサイズのチョコスナックとして設計され、クラッカーとクッキーを砕いた素材にミルク風味チョコと小麦パフを加え、さらにビターチョコでコーティングした構造となる。
本商品の特徴は、味や食感の融合に加え、開発プロセスにAIが関与している点だ。
背景には、2025年に公開されたAI「KINOTAKE MOTHER」がある。
これは顔写真から潜在的な嗜好を判定し、「きのこ派」「たけのこ派」などを分類する仕組みであり、その分析結果が今回の商品発想につながった。
約50万人の判定データでは、「きのこ派」が約52%、「たけのこ派」が約43%、「どっちも派」が約4%と算出されている。
さらに、パッケージデザインにもAIが活用されており、“未来のきのこの山とたけのこの里の世界”をテーマに構築された。
従来はマーケティングや企画部門が担っていた領域に、AIが意思決定支援として組み込まれた事例となる。
AI主導の商品開発が常態化へ
今回の取り組みは、単なる話題性にとどまらず、消費財領域における商品開発プロセスの変化を示唆する。
従来は市場調査や人間の経験に依存していた企画工程に対し、AIがデータを基に仮説を提示し、意思決定に関与する構図が明確になりつつある。
特に、嗜好の分断が長年続いていたブランドに対し、AIが「融合」という選択肢を提示した点は象徴的である。これにより、既存ファン層の対立構造を再編し、新たな購買層の創出につながる可能性がある。
一方で、ブランドの個性が曖昧になるリスクや、AI提案に依存しすぎることで独自性が損なわれる懸念も否定できない。
今後は、食品業界に限らず、AIを活用した商品企画が標準化していくと考えられる。
データドリブンな発想と人間の創造性をどのように融合させるかが、企業の競争力を左右する重要な要素になりそうだ。
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